2004 Fiscal Year Annual Research Report
都市の繁華街・銀座にみる第二次大戦後の建築機能分布の変遷に関する歴史的研究
Project/Area Number |
14550640
|
Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
初田 亨 工学院大学, 工学部, 教授 (10100356)
|
Keywords | 銀座 / 繁華街 / 平成11年 / 商店・事業所 / 建築機能 / 分布 |
Research Abstract |
平成16年度報告 高度成長期を終え、さらにバブルがはじけた後、平成11年の銀座について、『ゼンリン住宅地図2000中央区』および「インターネットタウンページ」などの情報を用いて、商店・事業所の機能および施設について分布を明らかにした。その方法は、これまで行ってきた時と同じように、京橋、芝口橋、数寄屋橋、三原橋といった掘割にかかる橋に囲まれた地域を対象として、商店・事業所を情報文化機能、業務管理機能、社交娯楽機能、買い回り品販売機能、生活関連機能、飲食食品機能の6つの機能に、さらに14の施設に分類し、その分布を地図の上に図示することで、都市・銀座の特性を考察した。 商店・事業所の機能について、1538例の確認ができた。その特徴を見ると、「買回り品販売機能」の「生活用品販売施設」が538例、「飲食食品機能」の「外食施設」が305例、「社交娯楽機能」の「社交施設」が287例と、比較的広域な範囲の客を相手とする商店・事業所が多いことが明らかになった。またその一方で、地域の生活者と密接な関係をもった、近隣型の商店・事業所が極めて少ないことも明らかになった。 また今年度は、これまで行った、戦災の復興もある程度進んだ昭和28年、高度成長期が一段落し東京オリンピックによる建設ブームも終えた昭和40年との比較・検討を行った。第二次大戦後の都市・銀座の変遷についての、3年間の研究成果の報告書については、現在、作成を進めている。
|