2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14550730
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Research Institution | Kurume National College of Technology |
Principal Investigator |
笹栗 信也 久留米工業高等専門学校, 材料工学科, 教授 (50215737)
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Keywords | 多合金白鋳鉄 / MC炭化物 / M2C炭化物 / M7C3炭化物 / 凝固組織 / デンドライト間隔 |
Research Abstract |
低炭素多合金系白鋳鉄の合金設計と材質調査 1合金元素量と炭化物の種類 炭素量が1〜1.7mass%でCrを5mass%一定として,Mo、V量を変化させて、炭化物の種類及び形態を調査した。晶出する炭化物はMC、M2C及びM7C3であり、合金元素量により、晶出炭化物の種類が変化した。冷間圧延用ロール材としては、晶出炭化物としてMC及びM2Cが好まれ、M7C3の晶出はなるべく抑えたい。MC及びM2C炭化物が同時に得られる成分範囲は1%Cの場合、>2%V、>2%Mo、1.25%Cの場合、1〜3.5%V、>3%Mo、1.5%Cの場合、1〜3.5%V、>4%Mo、1.7%Cの場合、2%Vでは>5%Mo、3%Vでは>4%Moとなる。なお、それぞれの炭化物の形態に大きな変化は認められなかった。 2凝固組織と凝固条件の関係 炭化物を基地中に微細に分散させるには、凝固組織を微細にすることが重要である。そこで、0.94〜1.6%C-5%Cr-5%Mo-3%Vの3種の合金について凝固組織及び炭化物の形状に及ぼす凝固条件(冷却速度V : K/s)の影響を調査した。結果は以下のとおり。 D_d(デンドライト2次アーム間隔:μm)=(38-4・%C)V^<-(0.44-0.035・%C)> D_<MC>(MC炭化物の粒径:μm)=3.2・V^<-0.25> S_<eut>(γ+M2C炭化物共晶の面積率、%)=(3.3〜3.8)・V^<-0.2〜-0.15> λ_<M2C>(M2C炭化物の層間隔:μm)=(1.2〜1.5)・V^<-0.24〜-0.15>
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