2002 Fiscal Year Annual Research Report
MA法による耐熱・耐摩耗複合材料の高温エロージョン摩耗特性評価
Project/Area Number |
14550731
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Research Institution | Oita National College of Technology |
Principal Investigator |
清水 一道 大分工業高等専門学校, 助教授 (60206191)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野口 徹 北海道大学, 工学部, 教授 (80001220)
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Keywords | MA法 / エロージョン / 耐熱・耐摩耗複合材料 / 高温環境 / 粉体内回転方式 / 低応力衝撃条件 |
Research Abstract |
固体粒子の衝突により材料表面が損傷除去される摩耗現象をエロージョンという。エロージョンは固体粒子が管内壁で衝突することで確実に発生する。したがって、確実な寿命予測に基づいた定期交換が求められている。これまでの実験で鉄鋼材料においては、輸送系など、常温でのエロージョン寿命予測式を導出したが、高温においてこの寿命予測式で寿命を推測できるかは定かではない。また省資源、省エネルギーおよび生産向上という産業科学技術の志向から耐熱・耐摩耗の優れた材料開発への要求は極めて高く、幅広い分野で益々ニーズが高まっている。そこで本研究では、メカニカルアロイング(MA)法などの機械的混合による粉末複合法を用いた耐摩耗複合材料の開発を行い、高温エロージョン摩耗試験により、その材料の実用性について評価する。 本年度の研究では、低応力衝撃条件に対応した高温摩耗試験機を製造した。本装置は高温の粉粒体による摩耗を想定して、高温に保持した粒子層の中に試験片を埋没させて回転する粉体内回転方式である。試験温度は最高850℃で、最高試料回転速度は500rpmであり、この場合、試料の対粒子速度は3.3m/secである。 また、試験片としてMA法を利用して、Cr炭化物系硬質層とFe-Cr合金系の軟質層を超微細に混合、組織制御した新複相組織制御耐熱・耐摩耗複合材料を創製した。当面の適用対象としては、石炭焚き火力発電プラントや石炭ガス化炉等の灰処理部材や固気二相流での粉体摩耗配管を候補としている。
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Research Products
(1 results)