2002 Fiscal Year Annual Research Report
ジルコニア系超微粒子担持金属触媒上でのカーボンナノチューブ生成機構の解明
Project/Area Number |
14550760
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
竹口 竜弥 京都大学, 工学研究科, 助手 (30227011)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊地 隆司 京都大学, 工学研究科, 助手 (40325486)
江口 浩一 京都大学, 工学研究科, 教授 (00168775)
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Keywords | カーボンナノチューブ / セリアージルコニア固溶体 / Ni粒子径 / 相互作用 / メタン部分酸化 |
Research Abstract |
まず、グリコサーマル法により結晶性がよくかつ超微粒子のZrO_2-CaO、ZrO_2-CeO_2固溶体を合成した。調製した固溶体にNiの粒子径を変えて担持した。これらの触媒はメタン部分酸化反応において極めて高活性を示した。最も高活性を示したNi/ZrO_2-CaO 10%(GT)触媒は、低温域において、GHSV120,000 l/kg・hという条件のもとでも、平衡転化率とほぼ同等の値に達した。一方、Ni/ZrO_2(GT)では、カーボンナノチューブが効率よく生成し、Niと担体の弱い相互作用とナノサイズのNiの粒子径に依存することが明らかになった。 Niの触媒活性とコーク生成の関係を明らかにするために、CH_4部分酸化反応の低温活性について、CeO_2固溶体触媒、CaO固溶体触媒を比較した。まずCeO_2においては、NiOの還元ピークがブロードにあらわれる担体と担持ニッケルとの相互作用が強い触媒が部分酸化反応においてコーク析出が少なく、また、担体の高い酸素貯蔵能により、部分酸化反応が促進される。CaOにおいては、NiOが容易に還元される触媒ほど部分酸化反応において、低温で高活性であり、酸化還元特性と触媒の安定性および低温活性との相関が示唆された。このときの、コーク析出の定量化について論文に報告した。 オートサーマル反応については、Ni/ZrO_2系触媒がNi/Al_2O_3触媒と比べて、高活性を示した。相互作用の強いNi/ZrO_2-CeO_2 5%-CaO 10%(GT)触媒はオートサーマル反応中、担持NiOが安定に存在したため、高温で高活性を示した。なお、この条件でも、カーボンナノチューブの生成速度は粒子径と担体との相互作用に依存した。
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[Publications] T.Takeguchi, Y.Kani, T.Yano, R.Kikuchi, K.Eguchi, et al.: "Study on steam reforming of CH_4 and C_2 hydrocarbons and carbon deposition on Ni-YSZ cermets"J. Power Sources. 112. 588-595 (2002)
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[Publications] Tatsuya Takeguchi, Shin-nosuke Furukawa, Masashi Inoue, Koichi Eguch: "Autothermal reforming of methane over Ni catalysts supported over CaO-CeO_2-ZrO_2 solid solution"Appl. Catal., A. 240. 223-233 (2003)