2003 Fiscal Year Annual Research Report
染色体ターゲッティングを応用した遺伝子増幅細胞の迅速構築法
Project/Area Number |
14550770
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大政 健史 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00252586)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸本 通雅 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00144436)
内山 進 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90335381)
福井 希一 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00311770)
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Keywords | gene amplification / dhfr / methotrexate / バイオ医薬品 / CHO / 染色体ターゲッティング |
Research Abstract |
現在、ヒト由来の生理活性蛋白質・酵素・抗体などはバイオ医薬品としての確固たる地位を築いている。現在、これらの蛋白質は、安全・安定供給などの面から遺伝子組換え体を用いた物質生産が一般的に用いられている。ヒト由来の蛋白質が生理活性を持つためには、高度な翻訳後修飾を必要とする場合が多く、高等真核生物での物質生産が必須である。また、医薬品としての安全性認可の観点や、開発のスピード化に伴い、動物個体や植物個体を用いた生産系構築では開発が遅く、まにあわない。従って、動物細胞を用いた物質生産系が高度に用いられているのが現状である。動物細胞における生産性を向上させる手段の1つとして、宿主のゲノム上に存在する特定の遺伝子のコピー数が上昇する「遺伝子増幅」という現象が広く応用されている。しかし、遺伝子増幅現象自体のメカニズムは全く不明で、そのため実際の物質生産に利用可能な遺伝子増幅細胞株の構築過程には、多大な時間と労力を要している。そこで、エリスロポエチン、G-CSF、リットキサン、ハーセプチン等、実際のバイオ医薬品生産に最も良く用いられているChinese hamster ovary(CHO)細胞のdihydrofolate reductase(dhfr)遺伝子増幅系を染色体レベルで解析し、高頻度に遺伝子増幅する細胞株は、特定の染色体末端部位において遺伝子増幅していることを明らかにし、dhfr遺伝子と部位特異的組換え配列であるloxP配列を有したベクターdhfr-mloxPの構築を行った。本ベクターは、dhfr遺伝子と、変異型loxP遺伝子を含むベクターであり、変異型loxPを含むことにより、組み込み後の切り出しを防ぐことが可能となる。さらに構築したベクターをdhfr欠損株であるCHO-DG44株に組み込み、上記の染色体末端部位に特異的に本ベクターを組み込んだ細胞株を構築した。
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Research Products
(1 results)