2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14550858
|
Research Institution | 東京商船大学 |
Principal Investigator |
井関 俊夫 東京海洋大学, 海洋工学部, 助教授 (70212959)
|
Keywords | 超音波式波高計 / 方向波スペクトル / 船体動揺データ / 安全運航支援システム / 光ファイバージャイロ / 汐路丸 |
Research Abstract |
本研究では、荒天航海中の船舶運航者が操船判断を下す際に有益な情報を提供し、直接的に安全運航を支援するシステムの開発を目的としており、具体的に本年度では以下の研究を行った。 (ハードウェアの構築) ハードウェアは昨年度すでに確立されているが、本年度において計測の効率化を図り、AD変換PCカードを使用せず、ノートパソコンのCOMポートのみからデータを取得できるよう、ハードウェアの接続形態の変更を行った。また、昨年度故障中であった本船搭載のマイクロ波式波高計は新しいものに取り替えられたが、キャリブレーションに若干の問題点があるため、本システムの超音波式波高計の精度の検証は今後行う予定である。 (海面画像のオンライン取り込みソフトの開発) 当初、別研究課題において購入している高速画像センサーをシステムに加える予定であったが、本研究課題に対する効果が短期的に期待できないため、現在当該部分のプログラム開発の優先順位を下げるにいたっている。 (方向波スペクトラム推定プログラムの開発) 本年度における最大の成果は2点挙げられる。第1は、方向波スペクトルの時間的変化を推定アルゴリズムに取り込めるようにした点である。この拡張によって、CPUタイムの問題はあるものの、TVVARモデルによる時変クロススペクトル推定と組み合わせて、真のリアルタイムシステムの構築が可能になったといえる。この成果はOMAE'04において発表予定である。第2の成果は、本学練習船汐路丸において実用化実験中の海洋ブロードバンドシステムを利用するために、本システムをネットワーク対応型に拡張したことである。この拡張により、本システムによって計測された船体動揺データを通信衛星を利用して地上局に送り、推定計算の一部を陸上で行うことが可能となる。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] 井関俊夫, 寺田大介: "方向波スペクトルのオンライン推定法に関する研究"日本造船学会論文集. 第192号. 163-169 (2002)
-
[Publications] 井関俊夫, 寺田大介: "逐次型Bayes法による方向波スペクトルのオンライン推定"日本航海学会論文集. 第108号. 97-104 (2003)
-
[Publications] Toshio Iseki, Daisuke Terada: "Recursive Bayesian Modeling for Online Estimation of Directional Wave Spectra"Proceedings of 13th International Offshore and Polar Engineering Conference (ISOPE'03). Vol.III. 227-232 (2003)
-
[Publications] Toshio Iseki, Daisuke Terada: "Simulation Techniques in Bayesian Stochastic Ship Guidance System"Proceedings of International Conference on Marine Simulation and Ship Maneuverability (MARSIM'03). Vol.II. RB-25-1-RB-25-7 (2003)
-
[Publications] Toshio Iseki: "Extended Bayesian Estimation of Directional Wave Spectra"Proceedings of 23rd International Conference on Offshore and Arctic Engineering (OMAE'04). (2004)