2003 Fiscal Year Annual Research Report
青果物の活性酸素消去能を利用した最適CA(MA)貯蔵条件検索法の開発
Project/Area Number |
14560028
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
今堀 義洋 大阪府立大学, 農学生命科学研究科, 講師 (40254437)
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Keywords | CA貯蔵 / 低酸素 / アルコール発酵 / ピルビン酸 / スーパーオキシドジラスターゼ / ピーマン / トマト / ニラ |
Research Abstract |
ピーマン果実を低酸素条件下とその解除後のアルコール発酵と抗酸化機構の様相について20℃に貯蔵して調べた.外観は,1%O_2下で貯蔵中変化はなかったが,0%O_2下ではがくが褐変し,その解除後は褐変が進み,水浸化がみられた.CO_2排出量は,0%O_2下では抑制されたが,解除直後に急増し,その後その高いレベルが維持された.一方,1%O_2下では貯蔵中抑制されて,解除後も抑制されたままであった.アセトアルデヒド(AA)およびエタノール(EtOH)含量は,1%O_2下およびその解除後とも貯蔵当初のレベルを維持したのに対して,0%O_2下では経時的に増加し,解除後は徐々に減少し,その減少程度はAA含量がEtOH含量に比べて小さかった.ピルビン酸脱炭酸酵素(PDC)とアルコール脱水素酵素(ADH)の活性は,0%O_2下およびその解除後とも貯蔵当初のレベルを維持したのに対して,1%O_2下では経時的に増加し,その条件解除後はその高いレベルを維持した.抗酸化機構ではスーパーオキシドジスムターゼの活性が1%O_2下およびその解除後とも貯蔵当初のレベルを維持したのに対して,0%O_2下では抑制されたが,その解除直後に一時的増加がみとめられた. 次に,ピーマン果実以外にトマト果実とニラを低酸素条件下で貯蔵し,アルコール発酵の様相を調査した.トマト果実では3%O_2で貯蔵中PDCとADHの活性が増加したのに対して,AAおよびEtOH含量が低いレベルを維持した.それに対して,0%O_2では貯蔵中PDCとADHの活性が貯蔵当初のレベルを維持したが,AAおよびEtOH含量が増加した.貯蔵中のピルビン酸含量は0%O_2で増加した.ニラでは1および3%O_2で貯蔵中PDCとADHの活性が増加したのに対して,AAおよびEtOH含量が低いレベルを維持した.一方,0%O_2で貯蔵中ADHの活性が貯蔵当初のレベルを維持したが,AAおよびEtOH含量が増加した.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Y.Imahori: "Regulation of fermentative metabolism in tomato fruit under low oxygen stress"Journal of Horticultural Science & Biotechnology. 78・3. 386-393 (2003)
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[Publications] Y.Imahori: "Physiological and quality, responses of Chinese chive leaves to low oxygen atmosphere"Postharvest Biology and Technology. 31・3. 295-303 (2004)