2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14560120
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
深宮 齊彦 広島大学, 総合科学部, 教授 (90106782)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富樫 一巳 広島大学, 総合科学部, 教授 (30237060)
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Keywords | マツ / 材線虫 / 誘導抵抗性 |
Research Abstract |
(1)ピノシルビン類縁体の合成 ピノシルビン類の線虫に対する活性を調べるため各種ピノシルビン誘導体を合成し線虫に対する活性試験を行い構造活性相関の検討を加えた.ハロゲンとしてフッ素,臭素を含む物,また,スチルベン骨格に対し対称的にメトキシメチル基が芳香環に弛緩した化合物も合成し,23種のピノシルビン誘導体に付き生物活性試験を行った.ピノシルビン,ピノシルビンモノメチルエーテルの二重結合の還元体では殺線虫活性が見られなかった.また,3-ヒドロキシ体,3-ヒドロキシ-4-メトキシタイ,4-ヒドロキシ-3-メトキシ体,3-ヒドロキシ-4-フロロ体,4-ヒドロキシ-3-フロロ体,4-フロロ-3-メトキシ体を合成し,殺線虫活性を検討した.この結果,3-ヒドロキシ体,3-ヒドロキシ-4-メトキシタイ,3-ヒドロキシ-4-フロロ体,4-フロロ-3-メトキシ体に強い殺線虫活性が認められた。これは3位の水酸基の存在が殺線虫活性に必要であることを示している.しかし,水酸基のない4-フロロ-3メトキシ体にも強い活性が見出されたことは興味深い.殺線虫活性の強い化合物についてはLD_<50>値も測定した.最も活性の強い,3-ヒドロキシ-4-フッ素化スチルベンでは10ppmの濃度で98%の死亡率を示し,そのLD_<50>値は3ppmであった。 (2)生物試験として線虫の種類による伝播速度と感受性の差を検討した.アカマツ林内における線虫の分散能力と生きた枝の分散阻害効果に対する感受性は線虫のアイソレト間で異なることが分かった.
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Research Products
(1 results)