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2003 Fiscal Year Annual Research Report

DNA分析手法を応用した甲殻類捕食者によるヒラメ仔稚魚の被食生態の解明

Research Project

Project/Area Number 14560160
Research InstitutionKitasato University

Principal Investigator

朝日田 卓  北里大学, 水産学部, 助教授 (00296427)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 山下 洋  京都大学, フィールド科学教育研究センター, 教授 (60346038)
Keywordsヒラメ / エビジャコ / 種判別 / ミトコンドリアDNA / 被食 / 種特異的PCR / ELISA法 / イシガレイ
Research Abstract

今年度は、甲殻類消化管内容物からの被食種DNAの検出率と消化時間との関係を明らかにし、併せてサンプルの大量処理法の開発とその有効性の確認を行った。また野外調査により、捕食者および被食者の生息状況や被食実態の一部を明らかにした。
水温20℃における被食種DNAの検出率は、被食後8時間(捕食時間も加えると9.5時間)経過時点まで100%であった。その後時間経過と共にDNAの検出率は低下し、9-12時間後では40%以下、13時間以降のサンプルではほとんど検出不可能となった。これは時間経過と共に消化管内容物の確認が困難となり、8時間以降のサンプルからは消化物さえ確認できなくなるという解剖による観察結果と合致するものであった。この結果は種特異的PCR法によって増幅した被食種DNAを電気泳動法によって検出したものであるが、開発した大量処理法に用いたドットブロットハイブリダイゼーション(DNA-DNA)法とELISA法の組み合わせによる検出感度は、電気泳動法によるものと同等かそれ以上であり、明確な結果を得ることが可能であった。用いた8×11cmのナイロンメンブレンには1枚につき96サンプルをブロットすることができる上、一度に10枚程度を検出反応に供することが可能であり、実験操作も簡便で労力とコストの低減をはかることが可能となった。また、野外採集甲殻類サンプルからのヒラメDNAの検出にも成功し、本手法の有用性が実証された。以上の結果とエビジャコの生態を考慮すると、捕食者の採集は日没後12時間程度までの早朝に行うべきであると考えられる。
宮古湾で行った野外調査の結果、ヒラメの着底時期が主に6月中旬から7月中旬であることや、エビジャコの生息密度とヒラメの生息密度の間に逆の相関関係があること等が明らかとなった。仙台湾での調査では、水深15m以浅に着底したイシガレイが成長と共に浅い海域に移動することと、それを追うようにエビジャコの生息密度が変化すること、主に大型のエビジャコがイシガレイ仔稚魚を捕食していること等が明らかとなった。

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Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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