2002 Fiscal Year Annual Research Report
養殖魚の摂餌量促進のための自発摂餌システムの改良に関する研究
Project/Area Number |
14560164
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Research Institution | Teikyo University of Science & Technology |
Principal Investigator |
田畑 満生 帝京科学大学, 理工学部, 教授 (70041853)
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Keywords | 自発摂餌 / 連動型自発摂餌 / 優占魚 |
Research Abstract |
自発摂餌は自動給餌や手撒き給餌に比して養魚技術として多くの利点があることが明らかになってきたが、自発摂餌に特有な新たな課題も持ち上がってきた。例えば、自発摂餌装置はそれぞれの水槽に必要であること、また、優占魚の食欲に基づいているため水槽によって起動総数の差,給餌量の差,水槽間の成長のバラツキなどを生じる可能性、などがあげられる。そこで、上記の問題点を改善する目的で連動型自発摂餌に関する研究を行った。平成14年度はシステムの開発、および同システムを使用した小個体群レベルの実験を行った。 連動型自発摂餌システムは、少数の特定水槽の起動信号を他の水槽に利用することが基本となっている。そこで、通常の単独自発摂餌で一定期間飼育した後、自発摂餌が活発な2水槽を選択し、これらの起動信号を相互に利用することにより、対になっている相手方へも給餌を行った。実験魚としては体重約80gのニジマスを各水槽に10尾ずつ入れ、また、連動水槽は複数使用した。 その結果、(1)自発摂餌が連動前とほぼ同様に行われ、結果的に給餌量が増加した連動水槽があった。しかし、(2)一方が連動前と変わらない自発摂餌を行い、他方の自発摂餌活動が減少する事例がみられたが、両水槽とも結果的に給餌量は同量に保たれた。(2)のように、片方が自発摂餌を減少させた理由としては、本システムでは連動相手からの信号で給餌されることは自動給餌される状態に等しいことが一因になっているものと考えられる。また、本実験で用いた報酬量は、単独自発摂餌の時と同量であったため、今後は連動型自発摂餌のための報酬量の設定が必要になる。今後さらに連動型の実験例数を増やす計画である。
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