• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2004 Fiscal Year Annual Research Report

平野部に位置するため池システムの流出抑制効果の計量評価

Research Project

Project/Area Number 14560200
Research InstitutionKagawa University

Principal Investigator

角道 弘文  国立大学法人香川大学, 工学部, 助教授 (30253256)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 森下 一男  国立大学法人香川大学, 工学部, 助教授 (80036061)
河原 能久  広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70143823)
守田 秀則  岡山大学, 環境理工学部, 助教授 (60239663)
Keywordsため池 / 貯水機能 / 流出抑制 / 貯水管理 / 水利慣行
Research Abstract

平野部に位置するため池システムの流出抑制効果について計量的に評価し,流出抑制を行いうるためのため池の運用計画について検討することを目的とした.
対象流域として,S川(普通河川,D川水系)を選定した.同流域には計14個のため池を有している.ため池システムによる流出抑制効果を計量的に評価するために,以下の計算ケースを設定して流出解析を行った.
Case A 既存のため池システムが保持され,今後も現行の運用どおりに行われるとした場合.
Case B 既存のため池システムが,全く消失すると仮定した場合.
Case C 既存のため池システムが保持されるが,可能な限り流出抑制を行いうるように,ため池システムの運用を改変しうると仮定した場合.
2005年8,10月の台風による時間降雨データをもとに,特性曲線法によりS川の流出モデルを作成し,現況での流出パターンを再現した(Case A).Case Bとしては,ため池および関係水路が宅地に転用されるものと仮定し,同時に,ため池の貯水容量およびため池導水路・送水路の施設容量が消失することによって,出水が流域内に一時貯留されないもの仮定した.Case BとCase AによるS川の流出パターンを比較したところ,ピーク流量においては大きな差は確認されなかったが,Case Aでは流出ピークの遅れが認められた.さらに,Case Cとして,非かんがい期(10月)では全てのため池において貯水を落水させると仮定し,かんがい期(8月)では各ため池の空き容量率を80%と仮定した.このようなため池の運用方式をもとに,出水を空き容量分だけ一時貯留することとし,Case AによるS川の流出パターンと比較したところ,ため池システムによる初期降雨の貯留効果および初期降雨による流出抑制効果が明らかとなった.
以上より,現行のため池システムでは,その施設容量のみでは洪水抑制効果は十分現れないが,ため池システムの運用方法を考慮することにより,初期降雨の貯留効果および初期降雨による流出抑制効果が期待できることがわかった.

  • Research Products

    (6 results)

All 2005 2004 2003 2002

All Journal Article (6 results)

  • [Journal Article] ため池を含む流域の環境がトンボ目成虫の生息に及ぼす影響2005

    • Author(s)
      角道弘文, 西山美加, 寺島武志, 大田悠敬
    • Journal Title

      平成17年度農業土木学会大会講演会 (発表予定)

    • Description
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [Journal Article] 生物生息空間としてのため池環境要素の抽出2004

    • Author(s)
      角道弘文, 日下部貴規
    • Journal Title

      2004年度農村計画学会学術研究発表会要旨集

      Pages: 13-14

    • Description
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [Journal Article] 水生動物の生息空間としての機能を支えるため池の環境特性2004

    • Author(s)
      角道弘文, 日下部貴規
    • Journal Title

      農業土木学会誌 72・7

      Pages: 579-582

    • Description
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [Journal Article] 溜池を水源として有する農業水利団体の渇水対策2003

    • Author(s)
      角道弘文
    • Journal Title

      平成15年度農業土木学会大会講演会講演要旨集

      Pages: 664-665

    • Description
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [Journal Article] ため池保全における住民参加と情報発信2002

    • Author(s)
      森下一男, 白木渡, 石田健一, 角道弘文, 守田秀則
    • Journal Title

      農業土木学会誌 70・10

      Pages: 913-916

    • Description
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [Journal Article] アンケート調査によるため池の現状及び課題の認識評価について2002

    • Author(s)
      角道弘文, 森下一男, 白木渡, 守田秀則
    • Journal Title

      平成14年度農業土木学会大会講演会講演要旨集

      Pages: 672-673

    • Description
      「研究成果報告書概要(和文)」より

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi