2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14560232
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
神 勝紀 信州大学, 農学部, 助教授 (40215166)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 浩二 信州大学, 農学部, 教授 (20111784)
唐澤 豊 信州大学, 農学部, 教授 (30060528)
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Keywords | ニワトリ / 熱産生量 / 飼料摂取量 / 間接熱量測定装置 / 急速応答法 / 寒冷曝露 / タンパク質レベル / 腹水症 |
Research Abstract |
1.装置の組み立て 市販品の中にニワトリの熱産生量測定に適した装置がないために、研究開始年度にあたる14年度では当初の計画通り、ニワトリ用の間接熱量測定装置を組み立てた。この装置は、今回申請した酸素ガス連続分析装置と呼気ガス流量調整装置、ならびに現有設備である呼吸チャンバーとコンピューターから成る一つのシステムである。このシステムでは熱量は間接測定法で求められるために、酸素消費量と二酸化炭素産生量を変数として用いて熱産生量を求めるための計算式を必要とする。このような計算式はいくつか提唱されているが、本実験の形態や条件に最もよく適合するものを選択せねばならない。申請者らの主目的はニワトリのエネルギー産生量における急速な応答を調査することであるので、広く使用されている計算式を使うと、動物の反応から機械の応答までの間に数分から十数分のタイムラグが生じた。そこで、急速応答を可能とするために、英国ロスリン研究所のMacLeod主任研究員の協力を得て、彼の計算式を一部修正して使用することにした。ただし、この計算式を使用するためには装置のハード部分(空気の流速調節装置)を若干変更せねばならなかった。そこで、このハード部分を変更し、MacLeod計算式の修正式を利用して実測したところ満足すべき結果が得られた。 2.動物実験 上記のシステムを用いて、以下の実験を行なった。すなわち、供試鶏にブロイラー雄(4週齢>を用い、温度管理された恒温室内(現有設備)で熱的中性圏あるいは寒冷に曝露させ、これらに標準タンパク質レベルの飼料を給与し、熱産生量を測定し、その後解剖して内臓を観察した。その結果、寒冷曝露した鶏は飼料摂取量と熱産生量が増加するが、飼料摂取量の増加を許すと腹水症の発生率が増加することが明らかになった。これは熱産生量の増加に伴う酸素要求量の増加に呼吸器官の能力が追いつかないためと考えられた。
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Research Products
(1 results)