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2003 Fiscal Year Annual Research Report

鶏精子の先体反応及び運動調節におけるシグナル伝達機構に関する研究

Research Project

Project/Area Number 14560236
Research InstitutionUniversity of Miyazaki

Principal Investigator

芦沢 幸二  宮崎大学, 農学部, 教授 (60128353)

Keywords精子 / 鞭毛運動 / 先体反応 / 運動調節 / リン酸化 / 脱リン酸化 / 細胞内情報伝達 / PP1
Research Abstract

鶏精子の運動調節と先体反応にプロテインホスファターゼ・タイプ1(PP1)が関与しているか否かを明確にするため、除膜精子の運動性並びにタンパク質のリン酸化に及ぼす影響を検討するとともに、先体反応誘起率を測定した。
30℃で活発に運動している精子にPP1を添加すると、運動性は濃度依存的に低下し、10unit/ml以上の濃度域では完全に抑制された。但しその際、0.1mM以上のMn^<2+>を必要とした。また、5mMEGTA添加によって溶液中のCa^<2+>を除去すると、運動精子の割合は急激に減少し、その後5mMCa^<2+>を加えることによって増加した。しかし、PP1とMn^<2+>の存在下では、Ca^<2+>添加による運動回復効果は認められなかった。一方、40℃で不動化を起こしている精子にPP阻害剤であるカリクリンA(100nM)を加えると、運動性は約80%まで促進された。ところがその後、過剰のPP1とMn^<2+>を添加すると運動は完全に抑制され、この抑制作用は1〜1000μMのcAMPを加えても回復しなかった。精子タンパク質のリン酸化反応に及ぼすPP1+Mn^<2+>添加の影響を検討したところ、30℃において、無添加の対照区と比較して、PP1+Mn^<2+>を加えると、分子量115kDa付近のタンパク質が脱リン酸化を受けていた。これに対して、IPVL存在下においてCa^<2+>を加えると、カリクリンAの有無にかかわらず先体反応は抑制されなかった。
以上の結果から、PP1の活性化が鶏精子の運動抑制に深く関与していること、また、この酵素によって脱リン酸化を受ける標的タンパク質の存在することが示唆された。これに対して、先体反応には関与しないものと推察された。

URL: 

Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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