2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14570034
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Research Institution | RIKEN (The Institute of Physical and Chemical Research) |
Principal Investigator |
村岡 修 独立行政法人理化学研究所, 体軸形成研究チーム, 研究員 (20283765)
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Keywords | Zebrafish / ES cell / Mouse / Expression cloning |
Research Abstract |
これまでの研究からゼブラフィッシュの神経系全体の発生を制御している転写因子を単離・同定しkheperと命名した。この遺伝子は予定神経領域全体に発現し、この発現は背側化・腹側化因子であるnoggin,bmpによって調節されていることがわかった。しかし、kheperはこれらの因子によって直接制御されているのではなく、なんらかの因子を介していると予想された。また、kheperの過剰発現により神経領域が広がるものの、kheperが直接的に神経細胞分化を誘導しているわけではない。これらのことからkheperの上流・下流存在して神経系の発生を調節している因子を同定するため、ゼブラフイッシュを用いたexpression cloningを行うことにした。 この実験を行うにあたり、ゼブラフィッシュのcDNAライブラリーだけでなく、マウスの胎児、分化誘導したES細胞からのcDNAライブラリーも作り、種を超えて作用する遺伝子の同定も目指した。 大腸菌に形質転換したライブラリーを200から300クローンずつのプールに分け、それぞれからプラスミドDNAを抽出し、RNAを合成してゼブラフィッシュの受精卵にマイクロインジェクションした。形態変化とkheperをはじめとする各種マーカー遺伝子の発現パターンの変化から候補をしぼり、各プールをより分けて単一のクローンを得た。 全体で約46万クローンをスクリーニングした結果、fgf,bmp,nodalといった因子とこれらのシグナルに関連する既知の遺伝子のほかに、新規fgf,wnt,bcl-2ファミリーの遺伝子をクローニングすることができた。 現在、これらの新規遺伝子の機能を解析中である。
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[Publications] Yabe T, Shimizu T, Muraok O, Bae YK, Hirata T, Nojima H, Kawakami A, Hirano T, Hibi M.: "Ogon/Secreted Frizzled functions as a negative feedback regulator of Bmp signaling."Development. 130. 2705-2716 (2003)
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[Publications] Bae YK, Shimizu T, Yabe T, Kim CH, Hirata T, Nojima H, Muraoka O, Hirano T, Hibi M.: "A homeobox gene, pnx, is involoved in the formation of posterior neurons in zebrafish"Development. 130. 1853-1865 (2003)