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2004 Fiscal Year Annual Research Report

チロシンとトリプトファンの動きからみた蛋白質の高次構造変化と機能との相関

Research Project

Project/Area Number 14570103
Research InstitutionHosei University

Principal Investigator

長井 雅子  法政大学, 工学部, 客員教授 (60019578)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 今井 清博  法政大学, 工学部, 教授 (50028528)
Keywordsヘモグロビン / 高次構造変化 / 芳香族アミノ酸 / 酸素結合機能 / CD / 共鳴ラマン / HbM / アロステリックエフェクター
Research Abstract

蛋白質としてヘモグロビン(Hb)を選び、その高次構造変化と酸素結合機能との相関について研究し、下記の実験結果を得て3つの論文にまとめ、2つは受理されて印刷の運びに、残りの1つは投稿中である。
DeoxyHbでのみ出現する287nmの負のCDバンドは"T型マーカーバンド"とよばれ、サブユニット間水素結合に関与するα42Tyrまたはβ37Trpによると示唆されてきた。そこで本研究ではα42TyrをSerに、β37TrpをHisに置換した変異体を遺伝子工学的に合成し、CDスペクトルを調べた。しかし、それらのアミノ酸の負のCDに対する寄与は小さかった。そこで酸素解離にともなって大きく構造が変化するとされるC末付近のTyrの可能性を考えその部分の変異体を合成した。その変異体では負のCDバンドが明らか小さくなったことから、α140Tyrおよびβ145TyrがそのCD帯の変化の主体であることを明らかにした、(Biopolymers)。
ヘム近傍に変異を有しヘムが酸化型で安定化している異常Hb(HbM)はα鎖異常に2種類、β鎖異常に3種類知られている。α鎖異常HbMでは異常鎖は還元しにくく、正常β鎖の酸素親和性は非常に低い。一方、β鎖異常HbMでは異常鎖の還元は容易で、正常α鎖の酸素親和性は正常である。これらの相違がヘムの状態変化にあるのではないかと考え、ヘムの構造に敏感な共鳴ラマン分光で調べた。その結果、α鎖異常HbMの異常鎖ヘムのポルフィリン骨格に歪みがみられヘムの側鎖にも大きな変化を与えていることが判明した。β鎖異常HbMではそのような変化はみられなかった(Biochemistry)。
ヘモグロビンのアリステリックエフェクターとして知られるIHP(inositolhexaphosphate)やBZF(bizafibrate)が酸素親和性を下げるのはその高次構造に変化を与える結果と考え、それらのエフェクターの有無による構造変化を紫外共鳴ラマン分光とNMR及びピコセガンド共鳴ラマン分光によるダイナミックスで調べた。その結果その構造変化に与える影響は酸素等のリガンドが2〜3個結合した時に著しいことが判明した(投稿中)。

  • Research Products

    (2 results)

All 2004

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] Changes of near-UV CD spectrum of human hemoglobin upon oxygen binding : A study of mutants at α42,α140,β145Tyr and β37 Trp..2004

    • Author(s)
      Jin, Y., Sakurai, H., Nagai, Y., Nagai, M.
    • Journal Title

      Biopolymers 74

      Pages: 60-63

  • [Journal Article] Heme structure of five variants of Hb M probed by resonance Raman spectroscopy.2004

    • Author(s)
      Jin, Y., Nagai, M., Nagai, Y., Nagatomo, S., Kitagawa, T.
    • Journal Title

      Biochemistry 43(26)

      Pages: 8517-8527

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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