2003 Fiscal Year Annual Research Report
消化管内分必細胞腫瘍の特性と人種間異同の分子病理学的解析
Project/Area Number |
14570137
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
岩渕 三哉 新潟大学, 医学部, 教授 (70143766)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 英伸 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (70037381)
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Keywords | 消化管 / カルチノイド / 内分泌細胞癌 / 小細胞癌 / p53 / ホルモン / グレリン / Musashi-1 |
Research Abstract |
ヒト消化管の内分泌細胞腫瘍群は、高悪性度の内分泌細胞癌と低悪性度のカルチノイド腫瘍とを包含しており、両者の組織診断基準の確立が要請されている。本腫瘍群の分類は本邦内では研究者間、国際的には諸分類間で大きく異なる。この課題を解決するために消化管内分泌細胞腫瘍の特性と人種間異同を解析し、以下の新知見を得、報告した。 1.消化管内分泌細胞腫瘍の人種間異同の解明のために、本腫瘍の日本分類と欧米分類(WHO分類)とを対比し、両分類の基本的立場の違い、日本分類からみた欧米分類の問題点を報告した。また、欧米の内分泌病理医との間で組織診断基準の異同を討議した。 2.胃内分泌細胞癌とその随伴腺癌でp53蛋白異常を免疫組織化学およびアミノ酸配列から検討し、両者間でp53蛋白異常の相同性が高いことから、胃内分泌細胞癌は先行腺癌内に出現する腫瘍性内分泌細胞クローンから発生する場合が多いことを報告した。 3.直腸の表在型腺腫内腺癌内に発生した早期の内分泌細胞癌を検討し、直腸内分泌細胞癌は先行した腺腫・腺癌内に出現する腫瘍性内分泌細胞クローンから発生する場合が多いことを報告した。 4.近年明らかになった消化管ホルモンであるグレリンが免疫組織化学的に胃粘膜(特に胃底腺粘膜)および十二指腸粘膜に多く出現すること、胃粘膜のグレリン細胞がホルモン環境や胃粘膜の炎症程度の変動によりかなりの増減を示すことを報告した。 5.小腸上皮幹細胞マーカーMusashi-1が免疫組織化学的に胃内分泌細胞癌に出現することを示し、胃内分泌細胞癌の組織発生、高悪性度の解析に関して新たな方向性を報告した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 岩渕三哉: "内分泌細胞癌の早期像を示すと考えられた直腸の表在型腺腫内腺内分泌細胞癌"ホルモンと臨床. 03臨時増刊号. 189-195 (2003)
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[Publications] Iwafuchi Mitsuya: "Gastric endocrine cell carcinoma : characteristics and histogenesis"Gastric Cancer in the World. 139 (2003)
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[Publications] Nishikura Ken: "Carcinogenesis of gastric endocrine cell carcinoma : analysis of histopathology and p53 gene alteration"Gastric Cancer. 6・4. 203-209 (2003)
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[Publications] 西倉 健: "消化管カルチノイドの診断と治療"癌と化学療法. 30・5. 606-613 (2003)
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[Publications] Nishikura Ken: "Histopathological feature od adenocarcinoma associated with endocrine cell carcinoma of the stomach"Gastric Cancer in the World. 42 (2003)
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[Publications] 渡辺 玄: "胃型の高分化型早期胃癌の病理学的特徴"胃と腸. 38・5. 693-700 (2003)
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[Publications] 岩渕三哉: "スタンダード病理学 第2版"文光堂. 538 (2004)