2002 Fiscal Year Annual Research Report
NOS阻害剤による住血吸虫虫体の殺滅とその機構解析
Project/Area Number |
14570227
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
平田 瑞城 久留米大学, 医学部, 助教授 (70080629)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平田 和穂 九州大学, 大学院・医学研究院, 講師 (00037425)
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Keywords | 日本住血吸虫 / NOS阻害剤 / 殺滅 |
Research Abstract |
我々はこれまでNOS阻害剤による日本住血吸虫の殺滅を検討してきた.これまで明らかになった事項は以下の通りである. 方法;C57BL/6にセルカリア30隻を経皮的に感染し、NOS阻害剤を経口的(飲水に混じて)に投与した.対照(感染のみ)と比較し、感染6週後の虫体回収率が30%以上減じたとき効果があると判定した. 1.NOS阻害剤の種類に検討した.L-NAME, Iminopiperidine, Aminoguanidine, L-NILについて比較したとき、L-NAMEのみにその効果を認めた.この結果はiNOSより、nNOSの選択的阻害がより効果があるものと推測される. 2.投与濃度を検討したとき、100μg/mlでは効果はなく、200-300μg/mlで一定の効果を得た. 3.投与期間について検討した.7,10,20,40日間の投与を行ったとき、その効果にあまり差異は見られなかった.即ち、一週間の投与で効果は十分見られることを認めた. 4.感染後の投与時期について検討した.感染後1-12、15-25,35-42日についト主に検討したところ、35-42日では一貫して効果はなかった.1-12或は15-25日のいずれが適当か一定の結果がでておらず更に検討を要する. 5.サイトカインと阻害剤投与の関係をサイトカイン欠損マウスで検討した.IL-4,IL-18,IFN-γ欠損マウスを用いたところ、IL-4KOマウスで一貫した効果を認めた.即ち、虫体殺滅にサイトカインの関与を示し、Th2応答はその効果を減じることが認められた. 6.阻害剤による虫体の殺滅を組織学的に検討したとき、幼若虫体が多数認められ、その形態学的特徴から、消化管に一定の障害(吸収、排泄作用の障害)があることが認められた.
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