2003 Fiscal Year Annual Research Report
活性化プロテインCによるエンドトキシン誘発一酸化窒素産生の抑制
Project/Area Number |
14570247
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Research Institution | AICHI MEDICAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
横地 高志 愛知医科大学, 医学部, 教授 (20126915)
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Keywords | 活性化プロテインC / エンドトキシン / 一酸化窒素 / NO / NF-kappaB / p38 / マクロファージ / LPS |
Research Abstract |
活性化プロテインCは、血中に存在するプロテインCから活性化され、産生される。活性化プロテインCは凝固因子の活性化を促し、凝固系においても重要な作用をしている。プロテインCがエンドトキシン(LPS)によるサイトカイン産生を抑制することが明らかになってきた。今回、我々はエンドトキシン誘発一酸化窒素(NO)産生に及ぼす活性化プロテインCの影響を検討した。マウスマクロファージ細胞株RAW264.7及び血管内皮細胞株END-DをLPS単独、あるいはガンマインターフェロン添加で培養し、NOの産生を誘導した。LPSは、大腸菌O55由来のものを使用した。以下のような実験結果を得た。 1)RAW264.7細胞をエンドトキシンと共に培養すると、著明なNO産生が誘導されたが、活性化プロテインCを添加すると明らかにNO産生を抑制した。 2)この抑制は添加された活性化プロテインCの濃度に依存し、20μg/ml以上の濃度で抑制効果を示した。 3)活性化プロテインCの抑制効果は、END-D血管内皮細胞よりRAWマクロファージ細胞株の方が強かった。 4)活性化プロテインCの抑制効果は、添加後1日目より2日目の方が著明であった。 5)誘導型NO合成酵素(iNOS)の発現が活性化プロテインC添加により抑制された。 6)活性化プロテインCは、腫瘍壊死因子(TNF)の産生も抑制した。 7)活性化プロテインCは、NF-kappaBの活性化を抑制したが、p38、ERK1/2,JNKなどのMAPキナーゼの活性化は抑制しなかった。 8)活性化プロテインCに細胞毒性はなかった。 今回、血液凝固に重要な役割を果たしている活性化プロテインCは、マクロファージや血管内皮細胞株でエンドトキシン誘発NO産生や誘導型NO合成酵素の発現を抑制した。さらにこのメカニズムとして、細胞内シグナルであるNF-kappaBの活性化を阻害することによると考えられた。また、細胞毒性もないため、活性化プロテインCがエンドトキシン誘発炎症性メディエーターの誘導を抑え、エンドトキシンショックの治療への応用の可能性が示唆された。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Koide N, et al.: "Gamma interferon-induced nitric oxide production in mouse CD5+ B1-like cell line and its association with apoptotic cell death"Microbiol Immunol. 47. 669-679 (2003)
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[Publications] Yoshida T, et al.: "Human microvascular endothelial cells resist Shiga toxins by IFN-gamma treatment in vitro"Microbiology. 49. 2609-2614 (2003)
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[Publications] Sugiyama T, et al.: "Differences in the mechanism of nitric oxide production between mouse vascular endothelial cells and macrophages"J Endotoxin Res. 9. 108-112 (2003)
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[Publications] Koide N, et al.: "C2-ceramide inhibits LPS-induced nitric oxide production in RAW 264.7 macrophage cells through down-regulating the activation of Akt"J Endotoxin Res. 9. 85-90 (2003)