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2002 Fiscal Year Annual Research Report

回帰熱の分子疫学とボレリアの感染予防

Research Project

Project/Area Number 14570250
Research InstitutionFukuyama University

Principal Investigator

福長 将仁  福山大学, 薬学部, 教授 (20132483)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 田淵 紀彦  福山大学, 薬学部, 助手 (60330685)
Keywords回帰熱 / ボレリア / 媒介ダニ / nested-PCR / 鞭毛遺伝子 / ミトコンドリア遺伝子
Research Abstract

本研究目的である、回帰熱流行地アフリカ中部タンザニアのドドマ近郊に分布生息するダニを採集、ミトコンドリア遺伝子塩基配列を解析して回帰熱媒介節足動物の同定と分布生態の調査と、これらのダニ保有ボレリアの検出と種同定を行った。
1 ドドマ近郊Mvumi mission villageで採集したダニ186個体について調べ、この地域に分布、回帰熱を媒介するダニはすべてOrnithodros porcinusであり、6軒の民家から採集したダニはそれぞれ20〜70%と高率に回帰熱ボレリアを保有し、どの家も高い侵淫率であった。
2 保有ボレリアの同定ではダニ媒介性ボレリアのBorrelia duttonilが多く検出されたが、同時に新種ボレリアも生息することが明らかになった。
3 これらのボレリアはBSKII培地を用いた培養では増殖しなかった。
4 この新種ボレリアは鞭毛遺伝子と16R rDNA塩基配列による系統解析を行った結果、旧世界回帰熱ボレリアでなく、北米大陸に分布する新世界ボレリアに近縁であることが明らかになった。
回帰熱患者のほとんどが5歳以下であることから、同地域の5歳以下の子供の血液におけるボレリアの有無をスライド顕微鏡検査ならびにPCRによる検出を行った。
1 PCR法により、有熱者血液では11%、健康人でも3%において回帰熱ボレリアが検出され、いずれもスライド鏡検に比べ約2倍の検出率であった。
2 血液から検出されたボレリアにもダニからのものと同じタイプの新種が含まれており、この地域には二つの回帰熱回帰熱病原ボレリア種が分布することが解った。

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Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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