2002 Fiscal Year Annual Research Report
化学法および免疫法便潜血検査の大腸がん検診における感度の比較
Project/Area Number |
14570320
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
斎藤 博 弘前大学, 生涯学習教育研究センター, 助教授 (70196004)
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Keywords | 免疫法便潜血検査 / 化学法便潜血検査 / 大腸がん検診 / 感度 / 全大腸内視鏡検査 |
Research Abstract |
対象となる人間ドックや定期健診での全大腸内視鏡検査によるスクリーニング受診者の研究参加への同意書、質問表等を作成し、スクリーニング実施の2施設で院内会議、または倫理委員会の承認をえた。糞便の収集後の検体の輸送・保存・管理・検査体制を整えた。回収後検体は-20℃で保存し、検査に供した。 これまで958人の受診者から同意をえ、全大腸内視鏡検査および糞便検体の提供をえた。全大腸内視鏡検査による診断結果は全例についてはまだ確定していないが、大腸癌は早期癌2例、早期癌疑いが1例で、大腸ポリープを約30%にみとめた。便潜血検査陽性率は免疫法36例(3.8%)、化学法92例(9.6%)であった。癌およびその疑いの3例中、免疫法陽性は2例、化学法は1例であった。受診者数がまだ少ないが、これは研究開始以前の全大腸内視鏡検査による40歳以上の無症状者集団からの癌発見率からの期待値よりやや低く、初回受診者が115人と予想より低率なことが一因と考えられた。また、有病率が検診の反復によるためか期待値より低い可能性も考えられた。 15年度は、これまでの大腸癌症例が少ないため、人間ドック等での、大腸がんに関連する出血、通過障害を示唆する腹痛、全血のない主たる解析を行うための症例の他、サブ解析のために腹痛等で消化器外来を紹介された患者のうち出血や貧血のない症例も含めて、リクルートを行なう予定である。
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Research Products
(1 results)