2003 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝素因をふまえた骨粗鬆症予防のための基盤的縦断研究
Project/Area Number |
14570322
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
柳 久子 筑波大学, 社会医学系, 助教授 (10241811)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸村 成男 筑波大学, 社会医学系, 教授 (60100955)
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Keywords | 骨粗鬆症 / 腰椎骨密度 / 骨密度変化 / 月経異常 / 運動習慣 / 体重減少 / 閉経前女性 |
Research Abstract |
閉経前女性の骨密度変化に関連する要因を検討するため、138名の健常閉経前女性(平均年齢34歳)を対象として、平均405±82日の追跡調査を行った。追跡前後において、体格、腰椎骨密度(DEXA法,L2-L4)、月経状態、運動・食事・生活状況、その他を測定し、年間骨密度変化を目的変数として関連要因を検討した。 重回帰分析の結果、腰椎骨密度(%)変化には(係数)、BMIの変化(0.620)、月経異常(追跡時)あり((-0.656)、定期的運動の中止(-2.690)がそれぞれ独立して有意に関連していた(R^2=0.249,P<0.01)。特に、2%以上の骨密度低下を呈した33名中16名に月経異常を認めており、骨密度が維持向上群における頻度(105名中23名)より有意に高かった。月経異常の約2/3が月経周期の異常で、年齢との関連は認めなかった。また、追跡期間中に定期的運動を止めた7名中3名に、2%以上の骨密度低下を認めた。 以上より、閉経前女性の骨密度減少を予防するには、過度の体重減少を避け、若年期から月経異常に適切に対応すること、運動を継続することが大切であると思われた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 柳 久子: "閉経前健常女性の骨密度減少に影響する要因に関する縦断研究"Osteoporosisi Japan. 11巻4号. 106-110 (2003)
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[Publications] Tomoko Ishizu: "Effect of age on carotid arterial intima-media thickness in childhood"Heart and Vessels. (印刷中).
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[Publications] Junko Okuno: "Cogniitive Impairment and Nocturnal Blood Pressure Fall in Treated Elderly Hypertensives"Environmental Health and Preventive Medicine. 8巻4号. 124-132 (2003)
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[Publications] Kimiko Yamakawa-Kobayashi: "Relationship between serum HDL-C levels and common genetic variants of the endothelial lipase gene in Japanese school-aged children"Human Genetics. 113巻. 311-315 (2003)
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[Publications] 斉藤秀之: "リハビリテーション手技により骨折をきたした3症例"日本プライマリ・ケア学会誌. 26巻2号. 95-101 (2003)
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[Publications] 李 東俊: "β_3-アドレナリン受容体の遺伝子変異が安静時エネルギー代謝に及ぼす影響"肥満研究. 9巻1号. 70-73 (2003)