2003 Fiscal Year Annual Research Report
思春期・青年期におけるうつ状態と食行動異常との関連性についての疫学研究
Project/Area Number |
14570354
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Research Institution | Takasaki University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
竹内 一夫 高崎健康福祉大学, 健康福祉学部, 教授 (60251089)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上原 徹 群馬大学, 医学部, 助手 (60303145)
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Keywords | 思春期 / うつ状態 / 食行動異常 / 疫学研究 / 質問票調査 |
Research Abstract |
初年度は、予備調査として思春期・青年期の一般群(中学生485名、大学生159名)からうつ状態判定質問票(DSD)と摂食障害判定質問票(EAT-26)のデータを採取した。本年度は、初年度で採取したデータから多変量解析を用いて新たな判定用質問票を構成し、その有用性を一般群と臨床群で検討することを目的とした。本年度は一般群として中学生480名、高校生164名、大学生141名(計785名)よりデータを採取し、臨床群として県内の精神病院の児童思春期外来に通院する13歳から21歳までの男女30名からデータを採取した。新しい尺度の信頼性・妥当性を検証するため、一般群の対象者の一部に状態不安尺度なども実施し、臨床群の一部に半構造的診断面接(修正SCID)を実施した。先行研究においては、うつ状態判定質問票DSDは米国精神医学会の精神科診断のためのマニュアルDSMに準拠したアルゴリズム判定を可能とした評価尺度であるが、食欲の変化といった部分で診断的面接結果とのずれが若干見られたとされている。今回の調査では、摂食障害判定質問票EAT-26から関連性の強い項目を編入して再構成することによって診断的面接における一致度の改善が見られた。また、新しい判定尺度は一定の信頼性・妥当性が認められた。総じて思春期・青年期におけるうつ状態の症状と食行動異常の各症状との間には強い関連性が見られ、これらを考慮して判定尺度を構成する試みが有効であることが明らかになった。
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Research Products
(1 results)