2004 Fiscal Year Annual Research Report
地域の自立高齢者における脳循環代謝機能と日常生活活動能力、抑うつ症状との関連
Project/Area Number |
14570364
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
渡邉 丈眞 大阪医科大学, 医学部, 助教授 (50182928)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 公一 大阪医科大学, 医学部, 教授 (30111016)
渡辺 美鈴 大阪医科大学, 医学部, 講師 (30084924)
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Keywords | 生活自立高齢者 / 大脳循環代謝機能 / 日常生活活動能力 / 抑うつ症状 |
Research Abstract |
本研究は、地域に在住し自立生活を営む高齢者延べ357人を対象とし、要介護状態(基本的日常生活能力の障害)移行への最大原因疾患である脳血管障害の前臨床状態を脳循環代謝機能の面から測定評価した。その機能低下と高次生活活動能力(老研式活動能力)及び抑うつ症状との関連を横断的かつ短期縦断的に検討し、(1)脳循環代謝機能と測定時の生活活動能力と抑うつ症状との関連、(2)脳循環調節機能と測定1年後の生活活動能力と抑うつ症状との関連を明らかにすることを目的とした。 本年度は、測定した延べ357人を含む調査地域に在住する生活自立及び軽度要介護状態(要支援・要介護1)にある者2,961人を対象とした健康と生活に関する自記式質問紙調査を地域自治体と協同実施し、本年度の障害予後に関する追跡調査結果を得た。これまでの、大脳循環代謝機能測定結果、測定時生活活動能力・抑うつ状態等調査結果および測定1年後生活活動能力・抑うつ状態等調査結果を合併した解析ファイルを作成した。統計処理にはSPSS11.0J for Windowsを利用し、以下の項目について解析し、以下の結論を得た。 地域に在住する生活自立高齢者の起立時大脳循環機能や日常生活活動能力の脆弱性や抑うつの程度に関連していることを示した。特に、脱酸素化ヘモグロビンの起立時増加の減弱と組織酸素化指標の起立時低下の増強がその関連変化として注目された。また、大脳前頭葉の循環代謝機能の起立時変化は、日常生活活動能力の中でも社会的役割のような意欲に関わる生活活動能力の予後をよく反映していた。 研究成果の一部を英文学術誌に投稿した。
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Research Products
(1 results)