2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14570374
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
藤原 佳典 財団法人東京都高齢者研究, 福祉振興財団・東京都老人総合研究所・地域保健研究グループ, 研究員 (50332367)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 敦弘 財団法人東京都高齢者研究, 福祉振興財団・東京都老人総合研究所・地域保健研究グループ, 協力研究員
渡辺 修一郎 桜美林大学, 大学院・国際学研究科・老年学専攻, 助教授 (20230964)
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Keywords | 地域高齢者 / 軽度認知機能低下 / 生活機能 / 予後 |
Research Abstract |
研究者らは既に新潟県与板町在住の65歳以上全高齢者1,673名(コホート2000と呼ぶ)を対象に、2000年11月にMini Mental State Examination (MMSE)を含む面接調査を実施している(第一次調査)。91.3%が応答し、各年齢別MMSE得点の平均-1SD以下であり、かつ21点以上の者を軽度認知機能低下者(MCD)(232名)、20点以下の者を重度認知機能低下者(SCD)(139名)と判定した。1年後に入院・入所中・死亡等を除く332名に対し二次調査の案内を発送し、希望者158名(42.5%)に対し、2001年11月に訪問面接を実施した(第二次調査)。本人には再度MMSE等を実施すると共に、家族からの聞き取りをもとにClinical Dementia Rating (CDR)を用いて痴呆の重症度を評価した。その結果、MMSE得点が一次、二次調査共に年齢階級別平均-1SD以下、又はCDR≧0.5を満たす者に対して、2002年1月に専門医への受診を勧奨した(三次調査)。その結果、三次調査を受検した45名の診断はアルツハイマー型老年期痴呆22名、脳血管性痴呆13名、パーキンソン病等5名、異常なし5名であった。今年度はコホート2000に対して、2002年10月にfollow-up調査を実施し、生存分析をおこなった。この2年間に死亡した者は健常者で32名、MCDで14名、SCDで23名であった。生存期間の中央値はそれぞれ、660.5日、644.8日、603.3日であり、Kaplan-Meier法による生存分析により3群に有意差を認め、認知機能が軽度低下していることは生命予後に影響を与えることが明らかになった。生存者においてはMMSE得点は26.07から26.38点と有意に上昇したが、実施環境などの影響が示唆された。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Fujiwara, Y., et al.: "Longitudinal changes in higher-level functional capacity of an older population living in a Japanese urban community"Archives of Gerontology and Geriatrics. (in press). (2003)
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[Publications] Fujiwara, Y., et al.: "Prevalence and characteristics of older community residents with mild cognitive decline"Geriatrics & Gerontology International. 2. 57-67 (2002)
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[Publications] Fujiwara, Y., et al.: "Characteristics of older community-dwelling people with mild cognitive decline"Research and Practice in Alzheimer Disease. 7. 23-27 (2003)
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[Publications] Fujiwara, Y., et al.: "Relationships between plasma β-amyloid peptide 1-42 and athelosclerotic risk factors in community older populations"Gerontology. (in press). (2003)
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[Publications] 藤原佳典, 他: "自立高齢者における老研式活動能力指標得点の変動"日本公衆衛生雑誌. (印刷中). (2003)
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[Publications] 藤原佳典編: "生活のなかにある社会的役割をさがそう"新企画出版社. 33 (2003)