2003 Fiscal Year Annual Research Report
アレルギー炎症における転写制御因子BCL6の制御機構の解析
Project/Area Number |
14570404
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Research Institution | CHIBA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
有馬 雅史 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (00202763)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 明美 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (90359597)
幡野 雅彦 千葉大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (20208523)
徳久 剛史 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (20134364)
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Keywords | 気管支喘息 / Th2サイトカイン / リンパ球 / 転写抑制 / BCL6 |
Research Abstract |
転写抑制因子であるBCL6はTh2サイトカインの産生に対して負の制御を行っている可能性が示唆されている。我々は、Th2型気道炎症を呈する気管支喘息の病態の解明や新たな治療の開発のための基盤研究として、BCL6のTh2サイトカイン産生および喘息性気道炎症における作用メカニズムについて解析した。 本研究では、以下の点について明らかにすることができた。 1.BCL6はT細胞によるTh2サイトカインの産生を抑制し、少なくともIL-5遺伝子はBCL6の標的遺伝子であり、その機序としてIL-5遺伝子の第4エクソンの3'末端の非翻訳領域にBCL6が直接結合して転写活性を抑制することを示した。 2.BCL6はTh1細胞や休止期のTh2細胞に対してIL-5遺伝子のstabilityに関与する。 3.マウスの喘息モデルでBCL6の強発現によってのTh2サイトカイン産生を抑制し、好酸球を中心とする気管支喘息の気道炎症を減弱することによって気道過敏性の亢進を抑制的に制御することが可能であった。 4.BCL6は樹状細胞(DC)の分化や機能を介してTh2細胞の分化を制御する。したがって、BCL6はリンパ球以外に抗原提示細胞の機能も制御してTh2型反応を総合的に制御すると考えられた。 以上よりBCL6はリンパ球とDCの両方に対してTh2細胞の分化や機能を制御してTh2喘息性気道炎症の病態に関与する可能性があることを示した.このような研究成果は単に気管支喘息の治療法の開発につながるばかりか,アレルギー性疾患の発症メカニズムの解明にもつながることが期待できる点において大変重要である.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Arima, M., et al.: "A putative silencer element in the IL-5 gene recognized by Bcl6."J.Immunol.. 169. 829-836 (2002)
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[Publications] Honda, K., et al.: "Prostaglandin D2 reinforces Th2 type inflammatory responses of airways to low-dose antigen through bronchial expression of macrophage-derived chemokine."J.Exp.Med.. 198. 533-543 (2003)
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[Publications] Takeda, N., et al.: "Bcl6 id a transcriptional repressor for the IL-18 gene."J.Immunol.. 171. 426-431 (2003)