2002 Fiscal Year Annual Research Report
全身性エリテマトーデスにおけるBAFF産生異常とそれを標的とした抗体療法の検討
Project/Area Number |
14570426
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
竹内 勤 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (50179610)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津坂 憲政 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (00245490)
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Keywords | T lymphocytes / SLE / autoimmunity / 3'untranslated region / splicing / BAFF / TCRζ chain |
Research Abstract |
1)SLE患者T細胞におけるζ鎖mRNA3'UTR異常:mRNAの3'非翻訳領域(UTR)はmRNAの安定性に関与するだけでなく、mRNAの細胞質への輸送にも重要な役割を担っていることが報告されている。exon8を含むζ鎖3'UTR cDMをRT-PCR法で増幅しアガロースゲルで電気泳動した結果、大部分のSLE患者では、正常の野生型と思われる910bpのcDNAフラグメントと比較し560bpも短い350bpのcDNAフラグメントが優位に検出された。この野生型910bpと短い350bpのcDNAフラグメントを比較した結果、野生型mRNAの3'UTRにはsplicing donorおよびacceptor siteと考えられる配列が存在し、短いmRNAはこの部位でスプライシングが起こって560bpがスプライスアウトされ、生成されたものと思われた。 2)SLE患者におけるshort exon8ヴァリアン下の発現:350bpのshort exon8スプライシングヴァリアントがSLE患者T細胞で優位に認められるかどうかを定量的に検討するため、半定量PCR法を用いてζ鎖mRNAの発現を比較した。その結果、健常人コントロールでは全例で野生型3'UTRがshort exon8ヴァリアントよりも優位に強く発現していたが、SLE患者7例では全例で、short exon8ヴァリアントが野生型よりも優位に検出された。 3)ヴァリアントTCRζ鎖遺伝子導入T細胞株の樹立:これらヴァリアントの蛋白発現低下およびT細胞機能に及ぼす影響を検討するため、レトロウイルスベクターにwild型あるいはヴァリアントTCRζ鎖遺伝子を組み込み、TCRζ鎖欠損マウスT細胞ハイブリドーマMA5.8にトランスフェクトして細胞株を樹立した。short 3'-UTR株は、wild TCRζ株に比し、TCRζの表面発現が平均蛍光強度で65.5から24.5へと有意に低下し、同時にCD3ε鎖の発現も38.0から15.1へ低下していた。免疫ブロットによって蛋白合成を検討したところ、short3'-UTR株のCD3ε鎖はwild株と同等であることが確認され、CD3ε鎖の表面発現低下はTCRζ鎖の産生低下による2次的現象と考えられた。アクチノマイシン処理によってTCRζ鎖mRNA安定性を検討したところ、short 3'-UTR株ではwild株にくらべmRNAの消腿は明らかで、安定性が低下していることが明らかとなった。一方、CD3ε鎖の安定性はshort 3'-UTR株でむしろ亢進し、この安定性低下はTCRζ鎖mRNAに特異的なものであった。
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[Publications] Tsuzaka T, Takeuchi T, et al.: "Alternatively spliced 3' untranslated region of TCRζ mRNA in the peripheral blood T cells of systemic lupus erythematosus patients"Modern Rheumatology. 12. 167-173 (2002)
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[Publications] Pang M, Setoyama Y, Tsuzaka K, Yoshimoto K, Amano K, Abe T, Takeuchi T: "Defective expression and tyrosine phosphorylation of the T cell receptor zeta chain in peripheral blood T cells from systemic lupus erythematosus patients"Clin Exp Immunololgy. 129. 160-169 (2002)
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[Publications] Tsubota K, Fujita H, Tadano K, Onoda N, Tsuzaka K, Takeuchi T: "Abnormal expression of Fas ligand of lacrimal glands and peripheral blood in Sjogren's sundrome patients with enlarged exocrine glands"Clinical Experimental Immunology. 129. 177-182 (2002)
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[Publications] Takeuchi T, Abe T: "Role of adhesion molecules in vasculitis syndrome"Internal Medicine. 41. 41-44 (2003)