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2002 Fiscal Year Annual Research Report

急性膵炎における免疫細胞内シグナルとVIPの関与

Research Project

Project/Area Number 14570477
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

伊藤 鉄英  九州大学, 医学部附属病院, 助手 (50253448)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 有田 好之  九州大学, 医学部附属病院, 助手 (10294927)
Keywords急性膵炎 / 免疫担当細胞 / Vasoactive intestinal peptide / 急性膵炎の治療 / サイトカイン / VIP受容体
Research Abstract

本研究ではVasoactive Intestinal Peptide(VIP)の免疫系を介した抗炎症作用を想定し、急性膵炎に対してVIPがその重症化にどの様に関与するのか、治療効果はあるのか、そうであればそのメカニズムはなにか、さらにVIP受容体にはVIP1受容体およびVIP2受容体のサブタイプが存在するため、両者の作用には違いがあるのかに注目して行っている。
平成14年度ではマウス急性膵炎モデルに対するVIPの効果について検討した。まずVIPは予想通り組織学的にも酵素学的にも急性膵炎を軽快させた。またその作用はセクレチン受容体を介しておらず、VIP受容体のみを介することを証明出来た。もしVIPがセクレチン受容体を介して膵炎を改善しているならば、膵液分泌を亢進させる事だけで膵炎を改善させことが示唆され、臨床では急性膵炎時において膵刺激は回避すべきであり、VIP受容体のみを介して膵炎を改善させた事(特に組織学的に単球を中心とした炎症細胞浸潤の抑制が著明であった)は、VlPの免疫担当細胞へ作用し膵炎を改善した可能性が強く示唆され、平成15年度におけるVIPの免疫担当細胞への関与、およびVlPの免疫系を介した抗炎症作用のメカニズムの解析につながるものであり、本年度の結果は評価できるものと考えている。
更に、興味深い事に、マウス急性膵炎モデルに対するVlPの効果について、VIP1受容体選択的アゴニストは劇的に膵炎を改善させるのに対し、VIP2受容体選択的アゴニストは逆に膵炎を増悪させた。組織学的にはVIP2受容体選択的アゴニスト投与群では一部出血像を呈するものもあった。また、血清アミラーゼ値は著明高値を示し、炎症性サイトカインであるTNF-α値も同様の傾向を示した。現在、他のサイトカイン(IL-6,IL-10,MCP-1)についても検討しており、ここまでの結果を論文に執筆中である。また、第33回日本膵臓学会(平成14年9月4日、仙台)にて「マウス急性膵炎に対するVIPの効果」として発表した(膵臓17(4),388,2002)。

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Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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