2003 Fiscal Year Annual Research Report
ヘリコバクター・ピロリによる胃腫瘍発生に於けるCOX-2の役割の検討
Project/Area Number |
14570502
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Research Institution | Saitama Medical School |
Principal Investigator |
新井 晋 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (20306294)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 研司 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (80101088)
太田 慎一 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (30185269)
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Keywords | COX-2 / 胃過形成性ポリープ / 胃腺腫 / ヘリコバクター・ピロリ / プロスタグランジン / cDNAマイクロアレイ / 血管新生 / 癌化 |
Research Abstract |
1.ヒト組織を用いた検討 Helicobacter pylori (H.pylori)感染と非感染正常胃粘膜におけるCOX-2の発現を免疫組織化学的に検討したところ、H.pylori感染によって好中球の浸潤は生じるが、COX-2は誘導されない事が明らかとなった。腫瘍性疾患として胃過形成性ポリープと胃腺腫におけるCOX-2発現の検討では、胃過形成性ポリープでは大腸腺腫と同じパターンで腫瘍表面下にCOX-2が誘導されるのに対して、胃腺腫ではCOX-2の発現は殆ど認められなかった。更にこれらの腫瘍で血管新生とCOX-2の発現との関連を検討したところ有意の相関が認められた。これらの結果から胃においてCOX-2は胃過形成性ポリープの増大や癌化には関連しているが、大腸腺腫と異なり胃腺腫の癌化には関連していない事が示唆された。 2.培養細胞を用いた検討 免疫組織化学を用いた検討でCOX-2は胃過形成ポリープのマクロファージや筋線維芽細胞に発現している事が明らかとなり、COX-2の産生産物であるプロスタグランジン(PG)が上皮細胞や間質細胞に影響を与え、腫瘍の増大や癌化に関わる事が推定された。血管新生を亢進させる事が免疫組織化学の結果から推定されたため、PGが血管内皮増殖因子(VEGF)産生に与える影響をマクロファージのモデルであるU-937細胞を用いて検討した所、劇的に増加させた。更にこの細胞株を用いてcDNAマイクロアレイによる遺伝子発現の検討を行った。癌化に関わる炎症性サイトカインと増殖因子等を含む約1万個の遺伝子の変動を検討したが、部の遺伝子にPG刺激前後で変動が認められた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Bamba H, Ota S, Arai S, et al.: "Expression of cyclooxygenase-2 in human hyperplastic gastric polyps."J.Exp.Clin.Cancer Res.. 22. 425-430 (2003)
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[Publications] Bamba H, Ota S, Kato A, et al.: "Effect of rebamipide on prostaglandin receptors-mediated increase of inflammatory cytokine production by macrophages."Aliment.Pharmacol.Ther.. 18 Suppl 1. 113-118 (2003)
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[Publications] Bamba H, Ota S: "Recent.Res.Devel.Biophys.Biochem.(共著)"A.Gayathri. 568(345-362) (2003)