2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14570528
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
原田 大 久留米大学, 医学部, 講師 (00241175)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鳥村 拓司 久留米大学, 医学部, 助教授 (60197986)
古賀 浩徳 久留米大学, 医学部, 講師 (90268855)
中村 徹 久留米大学, 医学部, 助手 (30341332)
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Keywords | ウイルソン病 / 銅 / ATP7B / Mallory体 |
Research Abstract |
ウイルソン病は肝細胞から胆汁中への銅排泄障害により引き起こされる銅蓄積症である。ATP7B遺伝子の変異が原因でATP7Bの機能障害により引き起こされる。このATP7Bは肝細胞のゴルジ装置に存在する銅輸送体と考えられていたが、我々は以下の研究成果より肝細胞後期エンドゾームに存在すると結論した。 Green fluorescent protein-ATP7B(GFP-ATP7B)を培養細胞に発現させ、様々な細胞内小器官の蛋白に対する抗体で染色を行いその局在を比較した。また後期エンドゾームでの膜輸送を調節しているrab7との比較も行い、rab7とGFP-ATP7Bは共在した。 C型Niemann-Pick病U18666Aの原因遺伝子産物であるNPC1の局在を比較するとこれらは共在した。またU18666Aを用いて後期エンドゾームとライソゾームを癒合させた状態にするとGFP-ATP7Bはライソゾームの蛋白とも共在した。 以上よりATP7Bは後期エンドゾームに存在し、後期エンドゾームでの銅輸送体のATP7Bの機能不全がウイルソン病の本態であると考えられた。 また、ウイルソン病変異蛋白により形成される中間径線維の関連する凝集体は細胞質の様々な蛋白をも凝集させることを見出した。この現象は細胞の様々な機能にも影響を及ぼすものと思われる。
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Research Products
(4 results)