2002 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子改変モデル動物を用いた慢性閉塞性肺疾患の発症・進展の分子メカニズムの解明
Project/Area Number |
14570538
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
須賀 達夫 群馬大学, 医学部, 助手 (50334115)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永井 良三 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (60207975)
倉林 正彦 群馬大学, 医学部, 教授 (00215047)
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Keywords | 慢性閉塞性肺疾患(COPD) / COPDモデル動物 / klotho遺伝子変異マウス / 分子生物学 |
Research Abstract |
(1)慢性閉塞性肺疾患(COPD)モデル動物の肺におけるCOPD関連遺伝子群の同定 本年度は、klotho遺伝子変異マウスのCOPD発症に関与する遺伝子群を検討した。klotho遺伝子ホモ欠損(KL-/-)マウスは、4週齢でCOPDを自然発症する。そこで、形態学的にまだCOPDを発症していない2週齢のKL-/-マウスの肺と同週齢の野生型(WT)マウスの肺における遺伝子発現の差を、Atlas Nylon Membrane (CLONTECH)を用いたDNAマイクロアレイ法により解析した。 KL-/-マウスの肺で発現の増加を認めた遺伝子としては、アポトーシスに関連したcaspase 3 (ratio 1.9)や、発生に重要なNotchシグナル系に関連するradical fringe homolog precursor (ratio 2.1)、Transforming Growth Factor-Beta family proteinと関連するactivin receptor IIA (ratio 2.2)、activin receptor IIB (ratio 1.9)、MAD homolog 7(ratio 2.4)などが検出された。逆にKL-/-マウスの肺で発現が減少していた遺伝子とLては、serine protease inhibitor 2 (ratio 1.7)が検出された。 これらの遺伝子は、COPDの発症・進展の分子病態に関与する可能性がある。今後、これらの候補遺伝子が具体的にCOPDの病態にどのような意義を持つかを、遺伝子発現の経時的変化やその局在などに着目し、Northern blot法、Southern blot法、in situ hybridization法、免疫組織染色などの手法を用いて解析する予定である。
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Research Products
(1 results)