2002 Fiscal Year Annual Research Report
先天性副腎過形成症に対する遺伝子治療ならびに視床下部-下垂体への効果の検討
Project/Area Number |
14570711
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
田島 敏広 北海道大学, 大学院・医学研究科, 助手 (50333597)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 尚史 自治医科大学, 助手 (00326828)
有賀 正 北海道大学, 大学院・医学研究科, 寄附講座教員 (60322806)
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Keywords | 先天性副腎過形成 / 21水酸化酵素 / ACTH |
Research Abstract |
1.21-水酸化酵素欠損マウスでの視床下部-下垂体機能のfeedback機構の亢進を調べるため、E13.5,E16.5,E18.5さらに生後2日、生後1週間、生存した生後30日目で下垂体POMCの発現をin situ hybridizationによって検討したところ生後30日目を除いて、正常コントロールに比較して4-5倍POMCmRNAの発現が亢進していた。このことはfeedback機構の亢進が比較的胎生早期より始まっていることを示唆している。一方生後30日目のPOMCmRNAの発現は正常コントロールに比べ約2倍に亢進していた。この生存マウスにおいても血漿corticosteroneは極めて低値であったが、完全に欠損はしていなかった。生存副腎はやはり病的に腫大し、正常構造は有していなかった。 2.ヒト21-水酸化酵素cDNAをadeno-associated-virus(AAV-21)をStrategene社のシステムを用いて作成した.現在10^<8-9>vp/mlの力価のウイルスを得た。さらに高力価のvirus vectorを作成中である。AAV-21の酵素活性はCOS細胞に感染させ、progesteroneを基質として、deoxycorticosterone, corticosteroneの産生を指標に検討し、酵素活性を認めた。肝臓癌由来の細胞であるHepG2細胞に同じく感染させ酵素活性を検討したところ、その活性はCOS細胞にくらべ約50%程度であった。
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