2003 Fiscal Year Annual Research Report
タンデム質量分析法新生児マススクリーニング対象疾患の診断精度と医学管理の研究
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14570731
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Research Institution | Faculty of Medical Sciences, University of Fukui |
Principal Investigator |
重松 陽介 福井大学, 医学部, 教授 (80162593)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畑 郁江 福井大学, 医学部附属病院, 助手 (50251997)
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Keywords | 新生児マススクリーニング / カルニチン / タンデム質量分析 / 先天代謝異常症 / アミノ酸 / 有機酸 / 脂肪酸酸化 / 乳幼児突然死 |
Research Abstract |
タンデム質量分析法新生児マススクリーニングをわが国において実用的なシステムに発展させることを目的とした大規模スクリーニング実施に向け、個別課題を検討した。 既診断患者の新生児濾紙血分析では、グルタル酸尿症II型(GA-II)、中鎖アシルCoA脱水素酵素(MCAD)欠損症、極長鎖アシルCoA脱水素酵素欠損症、複合カルボキシラーゼ欠損症などで、カットオフ値の精度が確認できた。 発見された患者の病型・重症度診断については、広島大学小児科・京都大学小児科との共同研究により、酵素活性測定・DNA解析が行われ、治療上の指針策定に利用できる可能性を明らかにできた。 分析法の改良については、試料調整における防錆対策としてプラスチック製ノズルドライアをオーダーメイドで作成した。誘導体化試薬を自家調整して効率や精度を確認し、試料調整経費を大幅に低減できることを示せた。 2003年末までに分析検体数は約20万に達し、患者数も25名となったことから、各疾患の概略の頻度を示すことが出来た。即ち、欧米諸国ではフェニルケトン尿症とMCAD欠損症の頻度が高く、発見患者の約2/3を占めるが、わが国ではプロピオン酸血症やグルタル酸尿症I型などの有機酸代謝異常症の頻度が相対的に高く、また、GA-IIやMCAD欠損症などの脂肪酸産科異常症もそれなりの頻度で存在することから、これらの疾患を中心としたスクリーニングシステムを構築していく方向性を明らかにできた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Shigematsu Y: "Newborn mass screening and selective screening using electrospray tandem mass spectrometry in Japan"J Chromatogr B. 776(1). 39-48 (2002)
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[Publications] Yorifuji T: "Unexpectedly high prevalence of the mild form of propionic acidemiain Japan : presence of a common mutation and possible clinical implications"Hum Genet. 111(2). 61-65 (2002)
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[Publications] Fukao T: "The mitochondrial acetoacetyl-CoA thiolase(T2)deficiency in Japanese patients : urinary organic acid and blood acylcarnitine profiles under stable conditions have sutle abnormalities in T2-deficient patients with some residual T2 activity"J Inher Metab Dis. 26(5). 423-431 (2003)
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[Publications] Shigematsu Y: "Selective screening for fatty acid oxidation disorders by tandem mass spectrometry : difficulties in practical discrimination"J Chromatogr B. 792(1). 63-72 (2002)
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[Publications] 但馬剛: "高速液体クロマトグラフィ法による有機酸・脂肪酸代謝異常症の酵素診断"日本マススクリーニング学会誌. 13(1). 39-45 (2003)
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[Publications] 重松陽介: "タンデム質量分析計による新生児マス・スクリーニング;有機酸・脂肪酸代謝異常症を中心に"特殊ミルク情報. 39. 20-23 (2003)