2005 Fiscal Year Annual Research Report
起立性調節障害のタイプ別発症機序解明ならびに包括的治療開発に関する臨床研究
Project/Area Number |
14570782
|
Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
田中 英高 大阪医科大学, 医学部, 助教授 (90188326)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶本 宜永 大阪医科大学, 医学部, 講師 (30224413)
佐々木 恵雲 大阪医科大学, 医学部, 非常勤講師 (60281507)
永井 章 大阪医科大学, 医学部, 非常勤医師 (40411376)
松島 礼子 大阪医科大学, 医学部, 非常勤医師 (50411377)
|
Keywords | 起立性調節障害 / 起立直後性低血圧 / 体位性頻脈症候群 / 近赤外分光計 / 遺伝子研究 / メンタルサポート / 全人医療 |
Research Abstract |
17年度は申請書に記載した次の3項目についての進捗について報告する。 (1)起立性調節障害の病態生理ならびに新しい診断方法の開発。 起立試験の臥位、立位における循環血漿流量ならびその他の諸指標の変動に関する実験を引き続き実施し、とくに起立に伴う脳血流の変化を近赤外分光計(Near infrared spectroscopy;NIRS)によって検討した。健常児において基準値を求めたところ、起立時に-4μMol/dl以上のoxy-Hbの低下のある者は異常と決定できた。 (2)同上の発症機序の解明。 前年度に報告したように、OD領域の遺伝子研究では、ノルエピネフリンの生合成に関与するdopamine β-hydroxylase(DBH)遺伝子の変異(Kim CH 2002)およびノルエピネフリンのトランスポーター(NET)遺伝子の変異(Hahn MK,2003)が報告されている。しかしDBHについては、起立不耐症との関連は否定と報告がでており(CHO S 2003)、NETについては、1人の患者の個人レベルの解析にとどまっているのが現状である。また現時点ではODにおいて極端なカテコールアミン分泌を疑わせる家族集積を見いだせていないことを考えると、NET遺伝子の変異を見出す研究は良い方法ではないとの結論に達した。今後は血圧調節や自律神経機能に関係する遺伝子の多型(SNPS)との関連を研究するのが良いと考えられた。 (3)新しい包括的治療方法の開発 新しい身体的治療、ならびにODを心身症慢性疾患として捉えて行う全人的治療を組み合わせた包括的治療を行った。とくに包括的個別支援としてメンタルアソシエーツによる活動を行い、患者の社会復帰に効果を上げた。
|
Research Products
(12 results)
-
[Journal Article] Research on promotion of management of children with psychosomatic and psychosocial disorders in Japan.2005
Author(s)
Ishizaki Y, Kobayashi Y, Yamagata Z, Eto T, Hoshika A, Kano Y, Koeda T, Miike T, Oki J, Tanaka H, Watanabe H.
-
Journal Title
Pediatr Internat 47
Pages: 352-357
Description
「研究成果報告書概要(和文)」より
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-