2003 Fiscal Year Annual Research Report
HIVウイルスベクターを用いた遺伝子機能解析法の開発
Project/Area Number |
14570814
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Research Institution | Oita University Faculty of Medicine |
Principal Investigator |
中島 一敏 大分大学, 医学部, 助手 (90305037)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鵜島 雅子 大分大学, 医学部, 助手 (90336256)
平松 和史 大分大学, 医学部, 助手 (80301381)
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Keywords | HIVウイルスベクター |
Research Abstract |
HIVウイルスベクターの培養細胞への感染と感染細胞のクローン樹立 ・作成したウイルスベクターを293細胞へ感染させた。細胞の形態、増殖速度などに大きな変化は認められず、クローニングにより発現細胞のクローンを樹立することができた。蛍光顕微鏡にて、ほぼ100%の細胞にGFPの発現を確認できたが、継代を重ねていくと、発現量は減少していった。 PN-1発現HIVウイルスベクターの確立 ・PN-1遺伝子(full length)をSINベクタープラスミドにサブクローニングし、各プラスミド(パッケージングプラスミド、Revプラスミド、エンベローププラスミド、SINベクタープラスミド)を293cellにトランスフェクションし、ウイルスベクターとして培養上清を回収した。力価は、サンドイッチELISA法によるウイルス蛋白p24の定量にて行い、GFP発現HIVウイルスベクターと同様、理論上10^3TU(transfection unit)/mlの力価を得た。 PN-1発現HIVウイルスベクターの培養細胞での発現とその影響 ・PN-1発現ウイルスベクターを293細胞へ感染させた。GFP発現からは、発現効率は10%以下であった。細胞の形態、増殖速度などに大きな変化は認められなかった。 ・感染細胞でのPN-1蛋白発現を確認するために、抗PN-1抗体を作成した。PN-1ペプチドを数回免疫したウサギ血清をプロテインGカラムにて精製、濃縮した。ウエスタンブロット法で発現確認を試みたが、明らかなバンドは得られなかった。 ・効率のよいPN-1の発現のために、ウイルスベクターの濃縮が必要であったが、超遠心によって高力価のベクターは得られなかった。 今後は高力価のウイルスベクターを得、感染価をあげる必要があり、検討中である。
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