2003 Fiscal Year Annual Research Report
MRI-ASL法による非侵襲的脳血流画像-小児発達脳とモヤモヤ病における評価-
Project/Area Number |
14570833
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高橋 昭喜 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80148874)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白根 礼造 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (30206297)
田村 元 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (20333817)
日向野 修一 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (20173148)
麦倉 俊司 東北大学, 医学部附属病院, 医員
萩野谷 和裕 東北大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (00208414)
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Keywords | MRI-ASL法 / 非侵襲的脳血流画像 / FAIR(Fluid attenuated inversion recovery)法 / モヤモヤ病 |
Research Abstract |
目的:研究1:成人脳腫瘍患者を対象にFAIR法を用いた脳血流画像とGd造影剤,新しい造影剤であるSPIO製剤を用いた脳血流画像を比較検討し,その精度を検討する。 研究2:MRI-ASL法の1つであるFAIR(Fluid attenuated inversion recovery)を用いて発達期小児脳血流量を測定する。 方法:研究1:4例の脳腫瘍患者に施行された.対象は2例が転移性脳腫瘍,2例は原発性脳腫瘍(悪性グリオーマ)であった. 研究2:2歳未満の発達期小児12例にFAIRを用いた脳灌流画像が施行された.対象はてんかん4例,出産時時期に仮死の既往があった児3例,発達のスクリーニング目的例5例であった. 結果:研究1:FAIR法では4例中3例では腫瘍部分の血流は対側と比べ高血流であった.GdとSPIO造影剤を用いた血流画像はほぼ同様の画像が得られた。 研究2:12例うち10例では患者の動きによる影響がなく,比較的良好な画像が得られた. 考察:FAIR法による血流画像はGdやSPIOを用いた血流画像に比べ分解能の点など不十分な点はあるが,ある程度の相関が得られることが期待される. 小児においては造影剤を用いないFAIR法による血流画像はまだ正常例のデータの蓄積は不十分であるもののその簡便性,非侵襲性から臨床において利用が可能であることが示唆された.
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