2002 Fiscal Year Annual Research Report
虚血心筋におけるプログラム細胞死、アポトーシスの画像化に関する核医学的研究
Project/Area Number |
14570842
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
瀧 淳一 金沢大学, 医学系研究科, 講師 (10251927)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中嶋 憲一 金沢大学, 医学部附属病院, 講師 (00167545)
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Keywords | Apoptosis / myocardial ischemia / Tc-99m-annexin V / reperfusion / TUNEL |
Research Abstract |
Annexin Vの標識に関してはTc-99mの濃度、混合容積を検討した結果、annexin V 200マイクログラムに対してTc-99mの放射能量は300MBqから1000MBqの間(容積にして0.2からO.4ml)であれば問題ないことが確認された。このとき標識率はおおむね90%以上が確保された。 Tc-99m-annexin V投与後の撮像時間に関しては1時間で十分であり、かなり投与早期に細胞膜表面に移行したphosphatidylserineに結合するようである。 ラットによる20分虚血、再灌流モデルを用いて検討した結果、再灌流30分で強い集積を虚血領域に認め、プログラム細胞死すなわちアポトーシスが起こっていることが示唆された。その心筋組織をterminal deoxynucleotidyl tranferase-mediated dUTP-biotin nick end labeling(TUNEL)染色と対比検討した結果、Tc-99m annexin V集積部とTUNEL染色陽性部はほぼ一致した。しかしながら時間経過を検討するとTc-99m annexin Vは再灌流早期(30-90分)より最大集積を示すものの、TUNEL染色陽性細胞の割合は再灌流1日で最大となった。この時間的解離はTc99m-annexin Vがアポトーシスの比較的早期に細胞膜表面に移行したphosphatidylserineに結合するのに対して、DNAの断片化はアポトーシスの後期に起こる現象であることを反映していることによると考えられた。 以上よりTc-99m-annexin Vによる心筋虚血再灌流モデルでのアポトーシスイメージングが十分可能であることが示された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 滝淳一, 樋口隆弘, 中嶋憲一, 利波紀久, Tait JF, Strauss HW: "Tc-99mAnnexin Vによる虚血再灌流心筋におけるアポトーシスイメージング"核医学. 39・3. 337 (2002)
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[Publications] Taki J, Higuchi T, Nakajima K, Matsunari I, Kawano M, Tonami T: "Apoptotic imaging in a rat model with acute ischemia and reperfusion using Tc-99m-annexin V"Japan Circulation Journal. 67supple I. 189 (2003)
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[Publications] Taki J, Higuchi T, Nakajima K, Matsunari I, Kawano M, Tonami T: "Apoprotic imaging in a rat model with acute ischemia and reperfusion using Tc-99m-annexin V"Journal of Nuclear Cardiology. 10・1. S37 (2003)