2002 Fiscal Year Annual Research Report
セキュリティー機能を持った遠隔放射線診断用デジタルすかしの開発
Project/Area Number |
14570877
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
安藤 裕 慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (20118904)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚本 信宏 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助教授 (20227375)
藤井 博史 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (80218982)
国枝 悦夫 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (70170008)
|
Keywords | 電子すかし / 画像処理 / すかし強度 / 画像発生源ID / 改ざん検出 / すかし情報管理 / セキュリティー機能 / 遠隔画像診断 |
Research Abstract |
1.収集画像を、現有のフィルムデジタイザ装置でデジタイズし、また、直接デジタルデータを画像発生装置から転送し、光磁気ディスクに記録した。 2.画像にデジタルすかしを挿入し、検出するプログラムを開発した。JAVAを使用し、リアルタイムで挿入・検出できるようにした。 3.デジタルすかしを画像に埋め込む方法は、ビットプレーンに入れる方法とDCT変換してDCTドメインの直流係数にすかし情報を埋め込む方法である。 (1)画像:胸部X線画像、腹部CT画像、頭部CT画像、核医学画像(骨シンチグラフィ)の4種類の画像について、検討した。 (2)すかし強度:ビットプレーン法とDCT法についてすかしの埋め込むパラメータを変化させて、画像処理に対する耐性を検討した。 4.デジタルすかしを埋め込んだ画像を8名の放射線科医が評価した。BITすかしは、BIT4までは、肉眼では検出されない。また、DCTすかしでは、DCT1は、検出できなかったが、DCT2では、25%の検出が認められた。 (1)胸部X線画像は、一番すかしを検出しやすく、BIT8で2名/10名、BIT16で100%となる。同様にDCT2で0.25(10名の平均値なので2.5名)、DCT4で100%となる。他の画像より背景のコントラストが少なく、すかしの検出率が高くなった。 (2)CT画像では、BITすかしでは検出率がほぼ等しいのに対して、DCTすかしでは、検出率が低かった。BITすかしは、直線パターンを検出すればよいのに対して、DCTすかしはモザイク状のパターンを認識するために、背景の影響をより強く受けたと思われる。DCTすかしで腹部と頭部を比較すると、腹部の画像のコントラストが高く、すかしの検出率を下げていたと思われる。 (3)骨シンチ画像では、腹部CT画像とほぼ同様の結果を示し、他の3種類の画像と比べてばらつきが多い傾向があった。
|