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2003 Fiscal Year Annual Research Report

再生不良性貧血におけるクローン性疾患の発生機序

Research Project

Project/Area Number 14570989
Research InstitutionKumamoto University

Principal Investigator

堀川 健太郎  熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助手 (40322309)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中熊 秀喜  和歌山県立医科大学, 輸血・血液疾患治療部, 教授 (90207746)
川口 辰哉  熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (50244116)
Keywords再生不良性貧血 / 遺伝子変異 / HPRT / 発作性夜間血色素尿
Research Abstract

再生不良性貧血(AA)は、多能性造血幹細胞の減少に起因し、骨髄の低形成と末梢血の汎血球減少を特徴とする血液難病である。この疾患は変異クローンの発生母地と考えられ、その機序を明らかにする目的でhypoxanthine-guanine phosphoribosyl transferase(HPRT)遺伝子変異を指標に、造血細胞における遺伝子変異率を検討した。
1)再生不良性貧血患者血球の表面形質および核型分析
AA類縁疾患である発作性夜間血色素尿症(PNH)との鑑別のために末梢血顆粒球および赤血球のCD55、CD59発現を検討したところ、全例で正常に発現しておりPNHではなかった。
2)HPRT変異頻度測定
末梢血単核細胞画分をphytohemagglutinin(PHA)およびIL-2を用いて単クローン性に培養した。その結果約2週間後にT細胞コロニーを得た。T細胞のコロニー形成率はAA患者では6-37%(平均15%)であった。一方健常人では24-33%(平均28%)であった。HPRT変異細胞が6-thioguanine(6-TG)耐性であることを利用しその発生頻度を検討した。その結果、AA患者では9.6×10^<-6>-1.0×10^<-4>(平均8.2×10^<-5>)であり、健常人では1.6×10^<-6>-3.8×10^<-6>(平均2.2×10^<-6>であった。これらの結果よりAA患者のT細胞は健常人に比較してコロニー形成能が悪く、HPRT変異率が高いことが判明した。
3)他の疾患との比較
我々は、PNH患者のT細胞におけるHPRT高変異を報告した。PNH患者でのHPRT変異率は平均1.9×10^<-5>であり、今回のAA患者でも高変異を示していた。このことから変異クローンを併発しやすいと言われるこれらの疾患で、変異指標のPRT変異率が高く変異を来しやすい造血環境の存在が示唆された。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 堀川健太郎, 川口辰哉, 中熊秀喜: "発作性夜間血色素尿症(PNH)における変異易発生の造血環境"Annual Review 血液. 50-57 (2003)

URL: 

Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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