2002 Fiscal Year Annual Research Report
補体制御因子DAFの一塩基多型がBUF/Mnaラットのタンパク尿発現に及ぼす意義
Project/Area Number |
14571037
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
森田 博之 昭和大学, 医学部, 講師 (00311994)
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Keywords | 一塩基多型 / タンパク尿 / ラット / 疾患発症感受性遺伝子 |
Research Abstract |
BUF/Mna系ラットとは、巣状糸球体硬化症によるタンパク尿を発症する「疾患自然発症モデル動物」である。我々はquantitative trait locus(QTL)解析を行い、1998年にタンパク尿発症感受性遺伝子Pur1がラット第13番染色体上に存在することを報告した。その後fine mappingとsynteny解析にて、補体制御因子DAFのrat homologueがPur1 QTL内に存在することを見付け、さらに、DAFの239番目のチミンがシトシンに置き換わっているsingle nucleotide polymorphism on cDNA(cSNP)が本ラットに存在することを見い出した。[BUF/Mnaばつ×WKY/NCrj]F1×BUF/Mna退交配ラット167匹のテールをすでに得ていた(cf各個体のタンパク尿は定量済み)ので、フェノールを用いたDNA抽出法にて各個体のDNAサンプルを得た。CSNP解析の為には、RT-PCR法にて上記変異部位を含む300bp程度のcDNA fragmentを安定して得る必要があるが、現時点ではアガロースゲル上で完全なシングルバンドが得られていない。現状のまま、各個体の塩基配列の決定を行いタンパク尿との関係を解析するべきではないと判断し、アガロースゲル上で完全なシングルバンドが得られるRT-PCRの条件(PCR primerデザインの変更等を含む)を再設定中である。
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[Publications] Rossi, M., MORITA, H.他: "Heparan sulfate chains of perlecan are indispensable in the lens capsule but not in the kidney"The EMBO Journal. 22・2. 236-245 (2003)