2003 Fiscal Year Annual Research Report
成長ホルモンによる視床下部神経修飾作用に関与する新規遺伝子の検討
Project/Area Number |
14571078
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
南 史朗 日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (10192361)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今城 俊浩 日本医科大学, 老人病研究所, 助教授 (50183190)
中田 朋子 日本医科大学, 老人病研究所, 助手 (50237294)
笠木 陽子 日本医科大学, 老人病研究所, 助手 (00343591)
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Keywords | 成長ホルモン / フィードバック調節 / 視床下部 / 遺伝子転写 |
Research Abstract |
下垂体からの成長ホルモン(GH)の分泌は哺乳類では拍動性で超日リズムを形成する。このリズム形成機構は、GHの分泌を抑制するソマトスタチンと促進するGH分泌促進因子(GRF)の二つの視床下部ホルモンの相反的な分泌によって支配されている。一方、GH自身による中枢へのオートフィードバック機構の存在が想定されており、GHのオートフィードバック機構は拍動性分泌の形成にも寄与する可能性がある。本研究の目的は、GHの視床下部作用を分子レベルで解析し、GHのオートフィードバック機構の解明を試みることにある。視床下部細胞においてGHによって発現誘導される遺伝子のcDNAを、PCRサブトラクション法によって検出し、それらの生理的意義を検討した。 下垂体摘出術(HPX)を施した7週令雄ラットに、無麻酔下でヒトGH 100μg/100g体重を静脈内投与した。1時間後に視床下部を摘出し、total RNAからcDNAを合成した。PCRサブトラクション法によって、GHを投与したラット特異的に発現するcDNA候補群を増幅した。得られたcDNAをdotハイブリダイゼーションにより検索することによって、視床下部細胞で、GH投与に応じて短時間に発現誘導される候補遺伝子のcDNAを単離した。このスクリーニングで得られた候補遺伝子の発現を検討した。PCRを用いたVirtual Northern法によって解析を行ったところ、遺伝子発現が増加したと考えられる遺伝子を18個同定した。これらのmRNAは、GH投与後、1.3から3倍に増加していた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Konish S.et al.: "Regulation of corticotropin-releasinga factor (CRF) type-1 receptor gene expression by CRF in the hypothalamus"Endocrine Journal. 50・1. 21-36 (2003)
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[Publications] Imaki T, et al.: "Corticotropin-releasing factor type-1 receptor mRNA is not induced in mouse hypothalamus by either stress or osmotic stimulation"Journal of Neuroendocrinology. 15. 916-924 (2003)
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[Publications] Kasagi Y, et al.: "Human GH induces SOCS3 and CIS mRNA increase in the hypothalamic neurons of hypophysectomized rats"Endocrine Journal. (in press).