2003 Fiscal Year Annual Research Report
新規酸化LDL受容体SR-PSOXの病態生理学的意義に関する研究
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14571092
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
久米 典昭 京都大学, 医学研究科, 講師 (20252455)
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Keywords | スカベンジャー受容体 / 動脈硬化 / ケモカイン / マクロファージ / 血管内皮細胞 / 細菌 / Tリンパ球 / 弁膜疾患 |
Research Abstract |
SR-PSOXは2000年に私共のグループによって発見されたマクロファージに発現される新規酸化LDL受容体であるが、その後、膜貫通型ケモカインCXCL16と同一分子であることが明らかとなった。平成14年度までの研究により、SR-PSOXはガンマインターフェロンや酸化LDLで発現が誘導されること、また、ヒト動脈硬化プラークにてSR-PSOXの発現とマトリックスメタロプロテアーゼMMP-9,MMP-3および催アポトーシス因子Baxとが共発現すること、などが明らかにされてきた。今年度の研究により、SR-PSOXが細菌の接着をも支えること、膜貫通型SR-PSOXは、CXCR6を発現する活性化Tリンパ球の接着に対する接着能を有することが明らかとなった。また、そのSR-PSOX分子上の接着部位は、N末端に近いCXCケモカインドメインにあること、またそれは酸化LDL、細菌、CXCR6いずれに対してもほぼ同じ領域に重なっていることが示された。また、SR-PSOXと同様にムチンドメインをもち、膜貫通型ケモカインとして作用するフラクタルカイン(CX3CL1)についても検討したが、従来から報告される通りCX3CR1に対する接着能を有するものの、酸化LDL、細菌、CXCR6いずれに対しても接着能は示さず、これらの機能はSR-PSOXに特異的なものであることが示された。さらに、SR-PSOXは、炎症性弁膜疾患の弁を覆う内皮細胞および新生血管の内皮細胞にも発現されること、そしてSR-PSOXの発現部位には活性化されたCD8+Tリンパ球の集積がみられることなど、SR-PSOXの多面的な役割が明らかになった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Yamauchi R, Tanaka M, Kume N, et al.: "Upregulation of SR-PSOX/CXCL16 and recruitment of CD8+ T cells in cardiac valves during inflammatory valvular heart disease"Arterioscler.Thromb.Vasc.Biol.. vol.24. 282-287 (2004)
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[Publications] Shimaoka T, Nakayama T, Fukumoto N, Kume N, et al.: "Cell surface-anchored SR-PSOX/CXCL16 mediates firm adhesion of CXCR6-expressing cells"J Leukoc.Biol.. vol.75. 267-274 (2004)
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[Publications] Shimaoka T, Nakayama T, Kume N, et al.: "SR-PSOX/CXCL16 mediates bacterial phagocytosis by APCs through its chemokine domain"J.Immunol.. vol.171. 1647-1651 (2003)