2003 Fiscal Year Annual Research Report
動脈硬化・動脈石灰化病変の形成におけるオステオプロテジェリンの役割に関する研究
Project/Area Number |
14571107
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
塩井 淳 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (90260801)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
城野 修一 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (60336790)
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Keywords | ApoEノックアウトマウス / 動脈硬化 / 動脈石灰化 / オステオプロテジェリン |
Research Abstract |
オステオプロテジェリン(OPG)の動脈硬化・動脈石灰化における役割を明らかにするため、動脈硬化の動物モデルのひとつであるapoEノックアウト(ApoE(-/-))マウスとOPGノックアウトマウス(OPG(-/-))とを交配することにより、apoE・OPG2重ノックアウト(ApoE(-/-)OPG(-/-))マウスを作製した。ApoE(-/-)OPG(-/-)マウスとApoE(-/-)OGP(+/+)マウスにおける動脈硬化病変および動脈石灰化病変の進展の程度を38週齢において比較検討した。 動脈硬化病変の進展度を大動脈におけるプラーク面積の計測により評価したところ、ApoE(-/-)OPG(+/+)マウスとApoE(-/-)OPG(-/-)マウスと間には有意な差は認められなかった(32.26±9.03(n=8)vs 33.27±6.63(n=6)(%))。一方、大動脈における石灰化病変の進展度をalizarin red陽性領域の面積を計測することにより評価した。大動脈における石灰化病変は、ApoE(-/-)OPG(+/+)マウスに比して、ApoE(-/-)OPG(-/-)マウスにおいて有意に増加していた(1.32±0.74(n=8)vs 3.59±1.57(n=6)(%),P<0.05)。また、ApoE(-/-)OPG(+/+)マウスおよびApoE(-/-)OPG(-/-)マウスにおいて石灰化病変はすべて動脈硬化性プラーク内に限局していた。したがって、OPGは動脈硬化病変の形成進展に影響することなく、動脈硬化性石灰化病変の形成に関与している可能性が示唆された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Kizu A, et al.: "Arterial wall stiffness is associated with peripheral circulation in patients with type 2 diabetes."Atherosclerosis. 170. 87-91 (2003)
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[Publications] Koyama H, et al.: "Platelet P-selectin expression is associated with atherosclerotic wall thickness in carotid artery in humans."Circulation. 108. 524-529 (2003)
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[Publications] Matsumoto N, et al.: "Blocking of alpha 5 integrin stimulates production of TGF-beta and PAI-1 by human mesangial cells."Biochem Biophys Res Commun. 305. 815-819 (2003)