2004 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子多型によるヒトアポA-Iの発現制御と高脂血症治療薬に対する反応に関する研究
Project/Area Number |
14571115
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
松永 彰 福岡大学, 医学部, 助教授 (60221587)
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Keywords | アポA-I / 高脂血症 / ピタバスタチン / 発現制御 / 遺伝子多型 / アポA-V |
Research Abstract |
アポA-Iを中心に遺伝子多型の発現量に対する高脂血症治療薬の影響を比較を行ってきたが、当該期間には、アポA-Vについて、高トリグリセリド血症患者におけるアポA-V(G185C)と-1131T>Cの発現頻度比較、アポA-Vプロモーター解析によりスタチン製剤の効果を検討した。アポA-V遺伝子多型頻度の検討:高トリグリセリド血症患者95例、正脂血症者119例を比較。アポA-V(G185C)多型、-1131T>C多型をPCR-RFLP法にて判定。また、IVS3+476G>A多型、c.1259T>C多型についてもPCR-RFLP法にて検出し、ハプロタイプおよび連鎖不均衡を解析した。プロモーター解析:アポA-Vプロモーター領域-437〜+18をPCR法で増幅しpGL3ベクターに挿入しHepG2に発現。フェノフィブラート、ピタバスタチン等存在下に培養し、luciferase活性測定した。また、ヒトPPARα遺伝子の発現ベクターを過剰発現させ、高脂血症治療存在下で培養した。アポA-V(G185C)多型の頻度は、正脂血症者では0.105、高トリグリセリド血症患者では0.205、-1131T>C多型の頻度は、正脂血症者では0.315、高トリグリセリド血症患者で0.511であり、いずれも高トリグリセリド血症患者で高頻度であった。IVS3+476G>Tおよびc.1259T>C多型も含めた連鎖不均衡およびハプロタプ解析を行い、-01131T>C多型とアポA-V(G185C)多型は、0.834の連鎖不均衡を認めた。アポA-V遺伝子プロモーター領域の発現に及ぼす影響としては、PPARαの過剰発現により、アポA-Vプロモーター転写活性は約50%増加した。ピタバスタチンはHpeG2細胞のアポA-Vプロモーターの相対的な転写レベルを用量依存約に増加させた。メバロン酸およびゲラニルゲラニルピロリン酸の添加によりピタバスタチンの活性化作用は抑制された。
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Research Products
(5 results)