2002 Fiscal Year Annual Research Report
ストレス蛋白-ヒト癌抗原ペプチド融合蛋白を用いた癌ワクチンの開発
Project/Area Number |
14571146
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
永田 康浩 長崎大学, 医学部附属病院, 助手 (80336164)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
兼松 隆之 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (40128004)
鵜殿 平一郎 長崎大学, 医学部附属病院, 助手 (50260659)
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Keywords | ストレス蛋白 / hsc70 / 癌ワクチン |
Research Abstract |
近年hsc70特異的受容体が同定され、hsc70に関わる抗原提示のメカニズムが明らかにされつつある。それにともないhsc70を用いた癌ワクチンの臨床応用に対する期待が高まっている。今回、我々はヒト癌抗原として同定されたNY-ESO-1抗原決定基とhsc70の融合蛋白で抗原提示細胞(樹状細胞)を感作し、NY-ESO-1抗原決定基が樹状細胞のMHC class I上へ提示されることをNY-ESO-1特異的細胞傷害性T細胞によって確認し、癌ワクチンへの応用を目指している。 1.NY-ESO-1抗原決定基とhsc70の融合蛋白の作製 健常人末梢血からtotal RNAを抽出した。RNAからRT-PCRによりhsc70のcDNAを得た。5'末端および3'末端のどちらか一方にNY-ESO-1の抗原決定基を含むプライマーを用いてcDNAを増幅し、NY-ESO-1とhsc70の融合遺伝子を作成した。融合遺伝子を発現ベクター(pQE31)に組み込み、さらに大腸菌(M15株)に導入しNY-ESO-1とhsc70の融合蛋白を発現させた。融合蛋白は菌体を破砕して抽出した後、さらに核酸・エンドトキシン除去剤を用いて精製を行った。 2.抗原提示細胞(樹状細胞)の誘導 樹状細胞は、健常人末梢血単核球から単球を分離し、IL-4、GM-CSF存在下で5日間培養して誘導した。誘導された樹状細胞はフローサイトメトリーにより未成熟であることを確認した。 3.抗原提示能の確認 NY-ESO-1とhsc70の融合蛋白を用いて樹状細胞を感作した。さらに、感作された樹状細胞をNY-ESO-1抗原特異的細胞傷害性T細胞(CTL)と培養し、CTLからのIFNγ産生をELISPOT assayにより確認した。
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[Publications] Yasuhiro Nagata et al.: "Differential presentation of a soluble exogenous tumor antigen, NY-ESO-1, by distinct human dendreitc cell populations"Proceedings of the National Academy of Sciences. Vol.99 No.16. 10629-10634 (2002)
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[Publications] Taketoshi Yamano, Heiichiro Udono et al.: "Two Disitinct Pathways Mediated by PA28 and hsp90 in Major Histocompatibility Complex Class I Antigen Precessing"The Journal of Experimental Medicine. Volume 196 Number 2. 185-196 (2002)