2003 Fiscal Year Annual Research Report
CD-DST感受性試験の改良と各種癌の予後及びp53関連遺伝子との相関関係の検討
Project/Area Number |
14571168
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Research Institution | The Tazuke Kofukai |
Principal Investigator |
石田 久雄 財団法人田附興風会, 医学研究所・第5研究部, 研究員 (40322771)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 登 財団法人田附興風会, 医学研究所・第5研究部, 主任研究員 (00283169)
三宅 正幸 財団法人田附興風会, 医学研究所・第5研究部, 部長 (90250076)
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Keywords | 抗癌剤 / CD-DST / マトリジェル / p53 |
Research Abstract |
昨年度に引き続いて、肺癌の樹立細胞株を増やしていった。前実験から我々は株化細胞を樹立する際、このコラーゲンにマトリジェルを50%の割合で混合したものが最も効率が良いことを見つけ出していたが、これに患者血清を10%混合すると更に株化が容易であることが判明し々これを、2次継代し、ついでそのうえに通常の液体培地を加えることにより、術前化学療法を行っていない癌標本からは、ほぼ95%近い細胞株化に成功した。今回、AAH3種をこの方法で培養を行ったが、初代培養もコラーゲンゲル中では成功し、その後ほぼ株化に近い10代培養にまで成功した。この段階で、p53等の変異などについても解析を行うことができた。しかしながら、3例ともp53については正常であり、p21等のp53関連遺伝子についての異常は認められなかった。一方、病理的に肺癌と診断されているものからは、順次、株細胞を樹立していった。I期肺癌は7例で細胞株の樹立に成功し、II期肺癌はやはり6種、またIII期肺癌は化学療法を術前に行っているものが多いためか5例試みたが、コラーゲンgel dropletの段階で壊死に陥っている部分が多く、結局3例しか今のところ昨年の樹立した株に加えて、樹立することができなかった。次いでIV期肺癌はこれのみ転移部より標本を採取し3種の細胞株の樹立に成功した。これにより、切除癌標本そのものから遺伝子を抽出するのではなく、正常細胞のコンタミを避けて、この樹立細胞株そのものを用いることで、p53の変異についても検討していった。しかし、p53の変異と病期には、関連は認められなかった。また、今のところdisease free survivalについても差は認められていない。同時に得られた様々な抗癌剤に対する感受性の結果と癌患者の抗癌剤投与については、III期再発がIV期肺癌に対して有意に関連性が認められた。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Ikeda, N. et al.: "Clinical Significance of Aminopeptidase N/CD13 Expression in Human Pancreatic Carcinoma."Clinical Cancer Research. 9. 1503-1508 (2003)
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[Publications] Hashida H, et al.: "Clinical Significance of Transmenbrane 4 Superfamily in Colon Cancer."British Journal of Cancer. 89. 158-167 (2003)
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[Publications] Ding, Y. et al.: "Association of CC cChemokine Receptor 7 with Lymph Node Metastasis of Esophageal Squamous Cell Carcinoma."Clinical Cancer Research. 9. 3406-3412 (2003)
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[Publications] 三宅正幸: "肺癌の生物学的予後因子"呼吸器疾患を探る-腫瘍編-. 22-26 (2003)
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[Publications] 石田久雄 et al.: "癌の封じ込めによる肺切除適応の拡大 Enlargement of application for lung cancer surgery based on metastasis prevention."外科治療. 90. 85-86 (2003)
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[Publications] Hattori, N. et al.: "The plasminogen activation system reduces fibrosis in the lung by a hepatocyte growth factor-dependent mechanism."American Journal of Pathology. 164. 1091-1098 (2004)
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[Publications] 三宅正幸 et al.: "これだけは知っておきたい-遺伝子医学の基礎知識"メディカル ドゥ. 7 (2003)