2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14571238
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
青木 信彦 日本大学, 医学部, 講師 (70318393)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富田 涼一 日本歯科大学, 医学部, 教授 (50164025)
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Keywords | 機能性腸疾患 / 病態生理 / 消化管生理機能検査 / 組織学的検査 / 治療方針 |
Research Abstract |
慢性便秘症、大腸憩室症、過敏性腸症候群など機能性腸疾患は、日常の外来診療で経験する疾患である。しかし、その病態生理および治療法は、未だ病態の確立していないのが現状である。私どもは、これまでHirschsprung病やその類縁疾患、大腸憩室症を中心に検討を行ってきた。そして、最近の輸送遅延型慢性便秘(Slow transit type chronic constipation)の病態生理学的検討から、本症にも腸壁内神経系異常が存在することを報告した。しかし、これらの疾患の腸管壁内神経系に異常を認めることが判明しっっあるが、臨床の現場における患者治療への応用は未だ詳細は不明である。 そこで本研究では、臨床症例を用い各種消化管機能検査を施行し機能性腸疾患、特に特発性慢性便秘などの病態を把握し、適切な治療方針を確立し実行することを目的としている。そのため現在3チャンネル直腸内圧測定装置GMMS-300(スターメディカル製)を購入し結腸、直腸などの消化管内圧測定を行い結腸、直腸、さらに肛門の消化管運動機能の評価をしているところである。今後、さらに症例を重ね、その他の各種消化管機能検査も加えて病態生理学的検討を加え臨床に応用していきたいと考えている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 富田涼一, 池田太郎, 藤崎滋, 柴田昌彦, 福澤正洋: "Soilingを伴う高齢者直腸脱のS2-4脊髄神経根刺激伝導時間からみた電気生理学的検討"日本外科系連合学会雑誌. 27. 72-76 (2002)
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[Publications] 富田涼一, 池田太郎, 藤崎滋, 柴田昌彦, 丹正勝久, 福澤正洋: "男性におけるrectoceleの検討"日本外科系連合学会雑誌. 27. 224-228 (2002)
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[Publications] R Tomita, S Fujisaki, T Ikeda, M Fukuzawa: "Role of nitric oxide in the colon of patients with slow-transit constipation"Disease of the Colon and Rectum. 45. 593-600 (2002)
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[Publications] R Tomita, S Fujisaki, K Tanjoh, M Fukuzawa: "Role of nitric oxide in the internal anal sphincter of Hirschsprung's disease"World Journal of Surgery. 26. 1493-1498 (2002)
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[Publications] R Tomita, K Tanjoh, S Fujisaki, T Ikeda, M Fukuzawa: "Regulation of the enteric nervous system in the colon of patients with slow transit constipation"Hepatogastroenterology. 49. 1540-1544 (2002)
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[Publications] 富田涼一: "直腸肛門疾患の検査方法-特に生理機能的検査法について-"Medical Postgraduates. 40. 376-382 (2002)