2004 Fiscal Year Annual Research Report
異種心臓移植におけるmixed chimerismモデルを用いた免疫寛容の導入
Project/Area Number |
14571267
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
伊東 博史 山口大学, 医学部附属病院, 助手 (90363100)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱野 公一 山口大学, 医学部, 教授 (60263787)
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Keywords | 異種移植 / 免疫寛容 / 心臓移植 / キメリズム / costimulatory blockade / 移植免疫 |
Research Abstract |
Mixed chimerismを用いてラットからマウスへの異種移植の免疫寛容導入の有無を検討した。 1)実験モデル マウス異所性心移植の手技を用いて、ラットからマウスへの心臓移植の手技を確立した。Mixed chimerismの作成は、ラットの骨髄細胞60x10^6個を3Gy全身放射線照射されたマウスへ静脈内投与する事で行われた。抗CD40L、モノクローナル抗体、抗CD8モノクローナル抗体、抗ナチュラルキラー細胞抗体、抗Thy1.2抗体を投与した群に対しての実験を行った。心臓移植は骨髄移植後に行った。 2)結果 ラットからマウスへの異種移植では、無処置群で3〜7日日に移植心が拒絶された。モノクローナル抗体投与のみで骨髄移植を行わなかった群では、移植されたラットの心臓は移植後130日前後で全例拒絶された。モノクローナル抗体と骨髄移植を併用した群では、mixed chimerismが移植後6週頃まで続いたがその後10週日頃までには消失した。しかしながら、移植された心臓は全例300日を超えて生着しており、拒絶反応の兆候は認めらなかつた。2度日の心移植を頸部に行い、生着するか否かを調べたところ、300日をこえて最初のグラフトが正着したマウスは2度目のグラフトも生着し、免疫寛容が得られたと確認された。 3)結論 今回の研究で異種心移植で免疫寛容を得るためには抗体投与のみでは不十分であり、免疫寛容導入時のchimerismが得られることが必要であることが示された。
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