2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14571273
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
山岸 正明 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教授 (40182422)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
春藤 啓介 京都府立医科大学, 医学研究科, 助手 (10347453)
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Keywords | 可変式肺動脈絞扼デバイス |
Research Abstract |
1.可変式肺動脈絞扼テープの改良 テープの内側にシリコンバルーンを装着し,バルーンにはシリコンチューブを連結して対側に皮下に埋没できるリザーバーを接続した。テープの両端には小孔を設け縫合固定用とし、またX線不透過のマーカーを装着して留置後にX線透視下に位置確認ができるようにした。このテープを血管に巻き付け縫合固定し,リザーバー内に蒸留水を注入することでバルーンを膨張させ血管を絞扼できる構造とした。今までの動物実験の結果、絞扼の程度を強めるとバルーンが直線上に延びて絞扼テープが肺動脈からはずれてしまう現象がみられたこと、また1時間程度の絞扼でテープ自体が伸びて絞扼が緩んでしまう現象が見られたことより強度を増したテープに改良した。 2.動物実験 体重15-20kgの成犬を用いてペントバルビタール全身麻酔、気管内挿管、人工呼吸下に胸骨正中切開にて心臓に到達し、主肺動脈に可変式肺動脈絞扼テープを巻き付け固定した後、リザーバーから蒸留水を注入してバルーンを膨張させて肺動脈を絞扼した。リザーバー内への蒸留水注入量によって絞扼の程度を変化させ、主肺動脈に血管内超音波(IVUS)カテーテルを留置し絞扼部の形態を観察し、右室および絞扼部末梢の肺動脈に留置したカテーテルを用いて絞扼部位の中枢および末梢の血圧を測定するとともにフローワイヤーを用いて絞扼前後での肺動脈内の流速も測定した。またカテーテル留置による圧測定はカテーテルの固定が不十分で計測値が不安定となることがあるためプレッシャーワイヤーを併用して圧測定を行った。 結果:バルーンの拡張により血管壁がほぼ均等に絞扼され、十分な効果が得られた。ただし絞扼がどの程度軒間にわたって維持可能かまた、体内埋込み後に調節可能かについては現段階で不明であり今後、慢性実験で更なる検討をしていく。
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