2002 Fiscal Year Annual Research Report
脳虚血における活性酸素代謝の解明-ヒトSOD1遺伝子導入マウスにおける解析-
Project/Area Number |
14571297
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
菅原 卓 秋田大学, 医学部, 助手 (80241660)
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Keywords | 脳虚血モデル / マイクロダイアリシス / グルタミン酸 / アスパラギン酸 / グリシン / タウリン / アラニン |
Research Abstract |
本年度は、研究課題である「脳虚血における活性酸素代謝の解明」の第一段階として脳虚血・再灌流モデルにおける各種アミノ酸の発生動態について研究を行った。来年度には本年度に得られた基礎的データをもとにヒトcopper/zinc superolxide dismutase(SOD1)遺伝子を導入したマウスを用いて脳虚血・再灌流後の脳障害における活性酸素代謝の役割について検討を行う予定である。 <本年度の実績>1.脳内興奮性アミノ酸測定法の確立 ワイルドタイプ(C57BL/6)マウスを用いて、各種アミノ酸(アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、タウリン、アラニンなど)の脳内での発生動態をマイクロダイアリシス法により連続測定した。ハロセン麻酔下に定位脳手術頭蓋固定器を用いて、線条体へプローブ用ガイドを設置した。ガイド設置時の侵襲に伴う脳内伝達物質系への影響を少なくするために測定実験の前日にガイドを設置した。微小透析用プローベは実験3時間前に経ガイド的に挿入し、これに人工髄液を灌流させた。検体は20分間隔で40μlを回収し1検体とし、エイコム社(日本)製HPLC装置を用い電気化学的検出にて各種アミノ酸を定量した。ワイルドタイプマウスの細胞外グルタミン酸、グリシン濃度は、各々約4.95pmol、約11.93pmolであった。2一過性脳虚血モデルにおけるアミノ酸測定 ワイルドタイプ(C57BL/6)マウスの中大脳動脈を30分間閉塞する局所脳虚血モデルを用いて、上記アミノ酸の経時的測定を行った。前日にマイクロダイアリシスプローブ用ガイドを設置しておき、当日、ハロセン麻酔下に5-0ナイロン糸を経内頚動脈的に頭蓋内に挿入し、中大脳動脈を閉塞し、閉塞30分後に糸を抜去することにより閉塞を解除した。グルタミン酸、グリシンは虚血開始後20〜40分をピークとして上昇し、その後次第に虚血前値まで低下した。現在は、病理組織学的検討を行い、各種アミノ酸の測定値との関連を検討中である。
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