2003 Fiscal Year Annual Research Report
実験的脳虚血モデルにおけるPACAPの脳保護効果およびその作用機序に関する研究
Project/Area Number |
14571322
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
永山 哲也 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (40336334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮田 篤郎 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (60183969)
平野 宏文 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (00264416)
新納 正毅 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (30172612)
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Keywords | PACAP / maxadilan / ischemia / apoptosis / Max.d.4 / brain |
Research Abstract |
PACAPは研究分担者である宮田らがヒツジ視床下部抽出物より単離,構造決定されたセクレチン-グルカゴンファミリーに属する神経ペプチドであるが,これまでinvitro系でのさまざまな細胞死に対するneuroprotectiveな作用が報告されている.一方MaxadilanはPACAPの選択的受容体であるPAC1のアゴニストであるが,未だその神経細胞死に対する保護効果は明らかにされていない. 本研究のin vitro系実験として,胎生19日齢の胎仔ラット脳から分離した大脳皮質・および海馬神経細胞の初代培養を行い,低酸素・低グルコース負荷におけるPACAPまたはMaxadilanの神経細胞保護効果を検討した.PAC1 mRNAおよび蛋白の発現は,虚血前後を通じて安定して認められた(RT-PCRおよびWestern Blotting).またMaxadilan投与後,時間経過と共に活性化CREBが上昇するのが確認できた.昨年の研究で両薬剤とも用量依存的に虚血後の生存細胞の増加が認められ,特にMaxadilanにおいてはPACAPより高い保護効果が認められたが,今回その保護効果はPAC1アンタゴニストであるMax.d.4により抑制されることが確認できた. またin vivoモデルであるラット全脳虚血モデルにおいては,Maxadilanを72時間かけて脳室内投与をした群は未投与群に対し,虚血3日後の海馬CA1細胞に著明な保護効果が認められた. これらの結果よりPACAPおよびMaxadilanの神経細胞保護効果はPAC1レセプターを刺激後,その下流にあるCREBを介した経路によることが示唆された. 本研究は,33^<rd> Annual meeting of for Neuroscience (Neuroscience 2003), New Orleans, 2003で報告した.
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